私は余生の大半を異国の地で費やすことになると、10年前に感じていた。もしかしたら、これは私が引き寄せた運命なのかもしれない。香港での任期1年が間もなく終わろうとしている。既に丁度9ヶ月の時間が経過した。そして今、決断を迫られている。この決断によって私の人生は大きく変化することになる。異国の地で戦い続けるのか、帰国して日本に経験したことをフィードバックし、そこから再度外へ出てゆくのか。不思議なもので、どうなるのか想像がつかない領域に足を踏み入れている。本当に私は、守るべき人々を守り抜くことができるのだろうか。自問自答の毎日だ。