秋の空のように清々しい気持ちで迎えた朝、この数ヶ月物思いにふけっていた苦しい状況から抜け出すことができた。香港の気温も随分と低くなり、20度そこそこで、ようやく秋らしさ、冬の匂いすら漂うようになってきた。今朝の青空は、本当に気持ちが良かった。昨晩は仕事が終わって3時ぐらいから、店舗の代行者とBARに行き、全てを忘れてしまいたいというぐらい、お酒を飲み、思いをめぐらし、自分なりに、けじめをつけることができた。人生の1つの場面が幕を下ろしたのを感じることができた。BARのお店の人のはからいで、10年ぶりにBARカウンターに入れてもらい、シェーカーやお酒を自由に使わせてもらった。私の大好きなSide carを作ってみたが、久しぶりにカクテルを作ることもでき、思い出に残る夜だった。私の人生でシェーカーは度々登場し、そして人生の一場面を印象付ける役割を果たしてくれている。Irelandに滞在していたときのクリスマスパーティーでミニBARをやったときも、多くの友人を持つことができたし、コミュニティの輪に入り、顔や名前を覚えてもらうことができたり、ホストファミリーへささやかな料理とお酒をふるまうことができたり、今夜もピカピカに輝く銀色のシェーカーが、私の記憶を刻んでくれた。悲しみや苦しみがはじけて消えた。私は私の人生の節目を肌で感じることがある。第2の人生はIrelandに渡ったときからはじまり、昨日で終わりを告げた。今日から第3の人生が始まった気がする。私の全ては、私を必要としてくれるひとのもとへ戻っていった。
2008/11/13
秋空
ラベル: 人生