中国経済の現状と見通しについて、簡単にまとめておく。
政府主導の景気対策が奏功、年末に向け中国国内の景気状態は引き続き回復基調であり通年での成長率は目標である8%をクリアする見通しとなっている。但し輸出に関しては、未だ回復しておらず前年同月で23%減と苦戦状態、景気回復を牽引するのは内需である。政府主導での景気対策なくして中国経済の維持と成長が困難な状態は決して健全な状態とは言い難い、健全な内需拡大ができるかどうかが今後の政府の課題となる。また不動産開発投資が急増しており、不動産の高騰は1つの懸念材料だ。そして為替についても、1ドル6.8元とやや元高に振れている状況で、これ以上の元高は輸出に与えるダメージも大きく、同じく懸念材料と言える。景気が必要以上に過熱しないように配慮しながらも、政府は2010年に向け、法人税率を引き下げることを具体的に示していることから、経済成長についても、実際は不安材料を抱えているのが現実といったところである。
2009/10/01
中国経済の現状(China economy outlook)
ラベル: 中国の動向