冬がせまる頃の澄み切った冷たい空気を、お腹一杯に吸い込んで、見上げた空は秋の色だった。生きていることを実感する瞬間。この世に生を受けたことの幸せを感じる瞬間。息が詰まる世の中であっても、そんなこと明日になれば、どうにでもなるさ、と言わんばかりの空の寛容さ。こんな美しい星に生まれたことに感謝せずにはいられない。人間なんてちっぽけなものさ。くよくよしてないで、空を見上げてみよう。そんな空からの声を聴くと、生きる力が湧いてくる。