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2012/03/13

スターバックス 再生物語


【再生物語】
第1部 愛
2001年でハワードがCEOを退きオーリン(その後5年CEO)へ、成功物語からCEO交代までの回顧、オーリンからジムにCEOが交代になり2006年から既存店売上に変調が見られるようになる。2007年水面下で起こっている異変にハワードはCEO復帰の意思を固めてゆく

-スターバックスは中核事業のコーヒーから離れ、
 何を実現したい企業なのか不明瞭になる
-それまでの急速な出店拡大による、スターバックスの
 ユニークさであった、店舗の雰囲気やコーヒーの質、
 スターバックス経験と呼ばれる最大の強みが薄れてゆく中で
 顧客離れが進む

第2部 信頼
2008年ハワードのCEO復帰から、中核事業、原点回帰と事業整理、具体的なアクションプランを策定

-7つのアクションプラン
 ・コーヒーの権威としての地位をゆるぎないものにする
 ・パートナー(従業員)との絆を確立し彼らに刺激を与える
 ・お客様との心の絆を取り戻す
 ・海外市場でのシェアを拡大する*各店舗は地域社会の中心になる
 ・コーヒー豆の倫理的調達や環境保全活動に率先して取組む
 ・スターバックスのコーヒーにふさわしい創造性に富んだ成長を
  達成するための基盤をつくる
 ・持続可能な経済モデルを提供する

第3部 痛み
2008年、スターバックスの歴史の中でもっとも厳しい600店舗の閉店、人員整理を中心に描かれている。設備投資遅れによるオペレーションの非効率性や、収益性を省みない出店の結果、それまでの問題が景気後退と合わせて一気にスターバックスを直撃した。初の赤字計上とハワードの苦悩を描く。スターバックスの価値観で言えば、人員整理はありえないことであり、それをやらなければ事業存続ができないことを受け入れなければならない現実の厳しさが伝わってくる。

第4部 希望
2008年、金融危機の背景を描きながら、今までスターバックスが積極的に自分たちが何者であるのかを表現してこなかったことを反省し、SNS(Facebook、Twitter、WEB)や米国大統領選の時期に流すCMによって人々と交流してゆくきっかけをつかみつつある導入段階を中心に、改革のアクションプランの実行がよくわかる

http://www.youtube.com/watch?v=a2J8KJDsqqY&feature=player_embedded 
(2008年スタバCM)

第5部 勇気
スターバックスの中核事業であるコーヒー事業でのイノベーション(インスタントコーヒーVIA)を中心にスターバックスが本来持っている起業家精神や創造性の部分にフォーカス、2009年までの業績回復を描きながら、急成長し続ける中国市場へのシフトチェンジを描いている。

-経営が永続的に安定することはありえず、景気後退や
 予期せぬ危機的なことが起こるということを忘れてはいけない
-四半期の短期的な業績だけを評価するようなウォール街に
 影響されてしまうことで間違いなく経営判断を誤る
-中核事業の重要さ、但し視野が狭くなると創造性やイノベーションが
 失われるのが現実、このバランスを取ることの困難さ
-コーヒー事業と言えど、テクノロジーや畑が違う新規事業(SNS)
 によって事業展開が変化するのは、人々のライフスタイルが変化するから
-経営再建は、やるべきことさえ決めて、実行することができれば
 顧客が求めている企業ならば必ずリカバリーできるということ

スターバックス 成功物語



【成功物語】
Part1 コーヒーとの出会い ~1987
 ハワードはブルーカラーの家庭に生まれ、貧しい生活の中で幼少時代を過ごす、次第に自分の置かれている状況を客観的に理解できるようになるとともに、持ち前のハングリー精神、向上心で道を切り開いてゆく、大学への進学、優良企業への就職と出世して不自由ない生活を手に入れるが、自分が本当に情熱を注ぎたいものが何なのかに目覚める出会いが起こることになる。スターバックスという片田舎のコーヒーショップとスターバックス事業の輝かしい将来性に魅せられてしまったのだ。ところがハワードはスターバックス事業への参画を拒まれることになる。あまりにも斬新で大胆な発想を持つハワードはスターバックスの創業者にとって危険な存在であった。シアトルの地元に根ざしたスターバックスを全米に展開してゆくことは、スターバックスが持つ風土の希薄か、質の低下を意味することと見られていた。ハワードは、スターバックス事業に参画できない現実を受け入れ、イルジョナーレというコーヒー事業を立上、自らがスターバックスで描いた夢を実現することに挑戦する日々を送る、そこで幸運にもスターバックスを買収するチャンスが転がり込んでくることとなる。

Part2
新しいコーヒー文化を目指して 1987~1992 株式公開前
ハワードがこの時期を「刷り込みの時代」と呼んでいるように、スターバックスの文化や価値観を全従業員に、きちんと伝えることに腐心した時期であった。彼は会社を形作るのは従業員(パートナーと呼び方を変更)であることを幼少時代の経験でよく理解していた。父がブルーカラーで会社から何も期待されず、守られず、仕事に名誉を感じることなく人生を終えることに深く悲しみを感じており、全社員への保険制度、ストックオプション制度をスターバックスに導入する動機を与えている。スターバックス事業の柱はパートナーであることを行動を持って示しながら、ハワードは顧客がスターバックスを第3の場所(人々の交流する場所、コミュニティ)としての機能を果たし、コーヒーと通じて人々の生活を豊かにしてゆくこと、スターバックスで働くことの誇らしさをパートナー達に感じてもらえる企業姿勢を整えてゆく

Part3 起業家精神の見直し 1992~1997 株式公開後
株式上場から、事業拡大とスターバックスの歴史と成功の秘訣を振り返る。コーヒー豆の高騰と、コーヒー価格の値上げをしないで、どう乗り切れるかというような困難や、フラペチーノというヒット商品を生み出した背景など、上場後のスターバックスの軌跡がよく描かれている。上場、事業拡大への設備投資や前準備をしてきたことで事業は軌道にのり、スターバックスは名実ともに人々に愛されるブランドとなった。

私がコーヒーを飲み始めたのは2006年なので非常に日が浅い。当時スターバックスで飲んだり、食べたりしたものは本当に美味しかった記憶がある。またスターバックスの印象と言えば、読書家が多いし、贅沢な時間を使えるような第3の場所としての使い方や、魔法にかかったようなスターバックス経験をしていたことを思い出した。一時期転職を考えていたこともあり、価値観や企業風土に興味があり、スターバックスを調べたこともあったと今になって思い出した。改めて、創業者から語られた事業への情熱は、とても刺激的であった。

-ハングリー精神の重要性、大きなビジョンを成し遂げた人に共通すること、
 逆境から志を立てる、渇望から偉業を成し遂げる人が多い
-リスクテイクをしないと大きなリターンが得られない、
 チャレンジ精神を失ってはいけない
-チームワークで世界を変えることができる
-経営の原理原則はコーヒーでも畑が違うビジネスでも全く同じ
-物作りと人づくりの重要性、Wayや理念

2012/01/29

サムスン式仕事の流儀


サムスン式仕事の流儀、5年で一流社員になる。はっきり言おう、読んでいるだけで煽られる感じ、絶対にサムスン社員には負けたくないと熱くなって、今日もようやく目処がついたが、23:47から読破しようと情熱がこみ上げてくる。取り入れられることも多いし、何よりも危機感が醸成される。負けてたまるもんか!!(笑)

2012/01/19

ギリシャ哲学の対話力


2012年は、大きく3つ。語学は英語+1、古典を徹底的に学ぶ、経営を独力でやれるぐらいの勉強、これは実践も含めて並以上にする。古典はいきなり原書だとヘビーなので軽く動機付けのために1冊購入した。絶対にしんどい1年になるが、自分で決めた10年計画の実行内容をとにかく徹底的にやるのみ。

志を育てる


どう生きるべきか、何のために働くのか、大志はいかに生まれるのか、自分をどう成長させるのか、「志」については随分長いこと考えてきたことだけに、パッと一目惚れで購入してしまった。志が生まれるメカニズム、なかなか明文化するのは難しいが、どのような切り口で描いているのか、興味深い。

FCバルセロナの人材育成術


最近は専ら強いチーム作り、人の育成に関することにアンテナをはっているので、つい購入。勝者のメンタリティーが身につくというようなフレーズはとても魅力的。どうしたらチームにフィロソフィーを浸透させることができ、最強の集団を鍛え上げることができるのか。これが命題。ちょっとしたヒントやひらめきがもらえそうな1冊でした。

2011/10/06

米国製エリートは本当にすごいのか?


タイトルが気になってはいましたが、なかなか手が伸びなかった一冊、突発的に空いた時間にねじこみました。これをただ読んで、へぇ~ では全く意味がない。しかしながらエリートを目指すのかと言われたら、そんな器ではない。読みどころはどうやったら成長できるか、そのエッセンスを本著から引き抜くことだろう。


成長のスピードを加速させるためのポイント3つ

①多くの知識や経験があること(インプット)

②多くの知識や経験をうまく整理し、つなげる能力があること

③整理された知識、経験をうまく発信する能力があること


①膨大なリーディング ⇒圧倒的に不足している

②レポート(知識の編集作業)、意見をまとめる

③レポート、討論、プレゼン

②と③は訓練によって補えるので①が結局は大差を生む

経験という点では年齢を重ねることの唯一のメリットだと感じた。


非常に多岐にわたる情報が取り込まれていて、自分の知らない世界のことを客観的に語っている内容だったので、吸収できることが多かった。自分を鍛えることは本当に意識的にやらないと成長は難しいし、その場しのぎで勉強しても厳しい。ちゃんと体系的にまとめて、狙いを定めたうえで継続して実行するからこそ、結果がともなってくる。来年に向けての集中テーマは「古典」、自分をいじめぬかないと飛躍的成長はできない。語学もここから上げてゆくために、攻めなくてはならない。

さながら、こんな感じ。(しかし何度見ても、恐ろしいほど抽象的で笑える)

人事部は見ている


人事部でないなら尚更知っておくとよい。そもそも人事部の機能を果たさなければならないわけだから。米国HP社には会社設立から18年間も人事部がなかったことを考えると、無い方が健全であるという一方で、束ねる人材の数が250名以上になった場合は適切な対応ができなくなるため、この機能部分を社内にアウトソーシングするイメージなのだろう。そして改めて会社で働く場合の自分の位置づけが自分の持っている感覚とずれているのかを理解できる内容になっていた。最後に1つの会社に長くいればいるほど、確かに知っている人の数も増え、人となりも知っている方々と仕事をすることも多くなる。そんな中ではどうしたって相性やヒキが人事異動を左右するのは必然であることも、改めて文章で読むと、なるほどな、と感じた一冊だった。最近はこの人事部の機能を意識しながら仕事をしている。

2011/08/16

ジョブズ・ウェイ 世界を変えるリーダーシップ


邦題:ジョブズ・ウェイ 世界を変えるリーダーシップ
THE STEVE JOBS WAY iREADERSHIP FOR A NEW GENERATION by Jay Elliot
ジョブズの側近であったジェイ氏による著書で、Appleを内側から描いたもの。Appleに関する書籍は読む機会が多かったが、ほとんどは外側から書いたものであったため、本著を読んだときの衝撃は凄かった。商品と売場中心の経営が何かを事細かに書き出してあることに加え、魅力溢れるチームビルディングに不可欠な要素とは何かがしるされている。まるでバイブルに思える一冊だった。これをどうやって具現化することができるのか、そこが何よりも一番ワクワクできる点。そしてそれを拒む現実の厚い壁、そこに屈するか。それとも突き破るのか。これこそ正にスティーブが日々直面していた現実なのではないだろうか。学んだことを自分でやってみる。

2011/07/21

英語を社内公用語にしてはいけない3つの理由


津田幸男さん著、英語を社内公用語にしてはいけない3つの理由。英語を社内公用語にした会社に勤めるだけに気になっていた本であったので、対極の意見はどのようなものか知りたい好奇心に駆られて購入した1冊。自分の考えを強化するような本よりも反対意見に耳を傾ける方が視点も増えるので、とても良い機会になった。読めばわかるが、一方的な見解で、非常に憤慨するようなところも多々あるが、実は志の点で言えば親和性も非常に高く、ベクトルも殆ど同じ方向であることがわかった。著者は言葉を重んじる立場にある方なので、公用語の定義から入るので、私が実際に英語を社内公用語にした会社で働く中で、認識しているところと的がズレているために、つまり「英語の社内公用語化」という言葉が独り歩きして誤解を生んでいるように感じる。早い話がコミュニケーションエラーである。但し殆どの人は、この誤解の状態のようなメッセージを受け取るために、著者の指摘するようなことに少なからず影響を与える可能性もあるだろう。

p4率直に言って私には「英語信仰」はない、英語を話せることがカッコイイとも思わないし、英語ができるから偉いなんて思わない。ましてや日本語が劣るとか、英語よりも魅力がないなんて滅相もない。むしろ日本を離れ異国の地で苦労したり、英語を学ぶことを通して、日本語の大切さや日本文化の素晴らしさを再認識する機会が増えた。もっと突っ込んで話せば、私の祖父は陸軍の情報将校であった。他国の言語の理解と暗号解読は国を守るために絶対に必要な生きるための手段であった。そのような背景もあり、英語を含め他言語と向き合うときの動機は著者が言うような浅い感覚ではない。更には英語圏から情報を盗み出してやるぐらいの意識はあるし、日本の良さや会社で言えば企業理念を相手の母国語で伝えて、理解して行動を変化させようという気概だ。だから私は相手の国の文化や歴史、人を知り、言葉を知るという著者が考えるような道具ではなく権利に結びつけた言語観に基づいて、敬意を払って学んでいる。

p39確かにあらゆることが急速に変化しており、会社を支えてきた「叩き上げ」の人々にとっては、英語社内公用語という言葉が自分と会社の向かう方向の歯車を合わせようとしたときに、1つの障害になりえることは理解できる。但し私も正真正銘「叩き上げ」だが、「叩き上がる」苦労を考えれば、この困難を乗り越えられる忍耐力や努力をできることも「叩き上げ」の強みなのだから、一概に記憶力が良い、指示されたことを要領良くやれるだけのスマートさと競争しても何ら恐れることはないと思っている。第一言葉が通じたところで、中身がなければ意味もない。言葉で伝えるより、無言でやって見せた方が理解もしやすい。活躍の場が無くなる理由はない。あるとすれば当の本人が諦めた時だけだろう。

p98そもそもこの世は「平等」ではない。「格差」もあることを前提とすべき。耳障りの良い非現実的なところを繰り返し刷り込んで淡い幻想を抱かせる方が罪だと思う。不平等社会で理不尽なルールや押し付け、私利私欲や恨み、妬みが溢れかえっているし、格差がないことなど絶対にない。仕組みとして存在もしているし、個人の生き方によっても存在する。当たり前だが、毎日努力もせず、その日暮しの人間と真理を追究しようとする人間、この不平等社会を少しでも良くし、機会平等だけは実現させようと取り組む人間に格差がないわけがない。むしろあるべきだし、英語格差も同様だと考える。ここで取り上げられている英語圏での「異なる英語」、精密コードと制限コードは興味深かった。

p159英語を公用語とした会社の人々には、「公」の精神が欠如しているという決め付けは非常に腹立たしかった。相手のことをよく知りもしないで軽々しく発言すること自体、言葉に重きを置く人がすべきでないと思う。そのような表現が節々で見えるのがとても残念。そのまま最後の締めくくりに目を向けてゆくと、日本の伝統文化を世界の人々に伝えてゆくのですとある。世界の人々にどうやって伝えるのだろうか、日本語で?

世界の人々に伝えてゆくのです。に続くどうやってが欠落している。
これが経営者との決定的な差なのだろうと思う極めつけの言葉だった。
そのHowの部分を我々が「実行」しているわけだ。

2011/07/18

稲盛和夫の実学 経営と会計


会計がわからんで経営ができるか! はい、すみませんと思わず頭を下げたくなる帯がついていた。会社からの献本。稲盛和夫さんが会計に関して、純粋に向き合ったときの状況が良くわかる。このような経営者ばかりならエンロンに代表されるような粉飾決算などは起こらないはずだが、この会計という怪しい世界には魔物が住み着いており、今もご健在だ。

2007年8月25日 財務のお勉強に

2007年12月31日 ブロック長の入店で得たもの

丁度2007年は新入社員の受け入れで損益を教えるために勉強していたことや、上司のお勧めの本に財務三表に関する良書があったので、こちらにリンクを作っておく。改めて本著、稲盛和夫の実学、経営と会計を読んで、会社の数字はもっとインプットしないといけないし、会社がどのような状況にあるのか、第三者としてチェックし、インサイダーとしてその数値の持つ意味を熟知する必要があることがわかったので、自分で四半期ごとにまとめてゆく。

私が現在の会社に入る前に、自分で手がけた小さな商売で実践を積んだときの試行錯誤で、会計の素人として疑問に感じたことが、この本の中に詳細に表現されている。私にとって当時一番驚いたことは、売掛/買掛で、月をまたがせたり、またがせなかったりというようなことを取引会社とすり合わせながら調整することができたことであり、当月の売上と利益を最大化させることを実体験として行えたことは、この本が語りたいキャッシュを軸とした経営そのものであった。というより、それ以外に方法はなかった。この点は早くして実践し、学ぶことができた。会計の理解力を決める一番のポイントは数値と向き合うときに、その業績が自分が起業した会社のものだと思えるかどうかだと思う。自分以外に誰が会社の舵を取るのか、という気持ちになってはじめて会計がわかるようになるはずだ。更に言えば、それを理解して、問題点に対してどうアプローチするのか具体的な実行策まで落とし込んで会社を牽引できるかにかかっている。

電通「鬼十則」今、必要とされる行動規範


電通と言えば私の中では「鬼十則」だが、私個人としては、電通さんと接点がないので鬼十則を体現した人を知っているわけではない。唯一香港で社員販売を頻繁にしにいたことぐらいしか記憶にもない。それでも「鬼十則」は聞いたことがあったが、真剣に深堀したことがなかったので、興味深く拝読させて頂いた。この一冊は、馬鹿にできないぐらい内容が充実している。鬼十則云々だけに留まらず、ビジネスパーソンとして知るべきことや改めるべきことがギッシリと詰まっており、時間を掛けて何度も噛み締めながら読了した。新入社員にも、新入社員を受け持つ方にも読んでおくとお互いが誤解なく仕事ができるようなエッセンスが豊富だ。そもそも仕事とは何であり、ビジネスパーソンとは何を生業としているのか、そこの核心に触れてくれている。本著に書かれていることを実行してゆくと、本当に一流になれるだろう。それぐらいシビアな言葉が続いている。実行する意思があれば、これほど重い1冊はない。よってふわふわしている人が読んだところで他人事になってしまうのがオチなのでお勧めはしない。烈火の如く実行する者だけが読むべき一冊だ。

2011/06/29

大前研一と考える「営業」学


大前研一と考える「営業」学、日々の情報インプットで目にとまった1冊を即購入。パラパラみただけでかなり勉強になりそうな内容であったため、直ぐに読み進める。不動産営業をやっていたとき、なぜ自分が契約を取れたのかが見事に説明されており、当時の状況を思い浮かべながらも、今の仕事でどのように活用するのかイメージしながら読了した。

当時、建築営業担当であった私は、大きく2つの点で営業の方針を決めて新人ながら仕事をしていた。大前提として競合他社の営業担当と、同僚は全員ライバルだったので、自分がお客様に選ばれる理由を明確にしようと考えていた。簡単に言えば差別化。

1つ目は誰もが目も当てない土地を集中的に見ること。
2つ目は信頼関係を築くために何が必要か、
これだけに集中して地主様とコミュニケーションを取ること。

この2点だけだった。1つ目は当たり前だが、何十年も昔から営業担当が星の数ほど存在していてアプローチされつくしているわけだから、そもそも目に留まるような条件の良い土地での商談はまとまりにくく、敷居も高いはずと考えていた。2つ目は、自分が地主様なら、普段どのような商談や電話をもらっているのか、よくよく考えていた。地主様なら昔からその土地に住んでいるわけだから、その土地の周辺の方々とお話をしたり、交友関係などできる限りの情報を集めて、お役に立てる提案ができないか、とタイミングをいつも計っていた。当時の上長達からは、よくもこんな土地を見つけてきたなと、呆れ気味のFBを頂いていたが、成約を果たせることは営業担当にとって動かぬ成果であり、誰も文句を言わなかった。契約が取れた要因、それがこの本の中には書き記されている。

次にどうやって自分の今の仕事に活かすのかという点を抽出しておく
①マーケティングマインドを持った営業プロフェッショナル
   ⇒このような視点から顧客を創造する仕事を実現させる。
②五段階のコンピテンシーモデル
   ⇒グローバル競争で付加価値の高い仕事を実現する上で
     必ず意識的に自分の行動様式をレベル4、5に合わせる
③ストレッサーに対処するコーピング
   ⇒自分は当たり前だが、チームメンバーにも基礎的な対処方法を教える
④営業チーム力の向上
   ⇒チーム型のリーダーシップ(マネジリアル・グリッド)

内容が充実しており、かなり対話することができた1冊、早速現場で実践しながら、自分なりにカスタマイズドしてゆく。

2011/06/22

柳井正の希望を持とう



柳井正社長の著書、「柳井正の希望を持とう」献本頂き感謝。この本を手に取ったとき、希望を持とうという単純明快なメッセージだなと思い、店舗で働くスタッフに朝礼で「希望を持っているひと挙手!」と聞いてみた。誰も手を挙げない。「では希望もなく日々下を向いて生きているのか?」と尋ねると、こちらは笑いが起きた。そう、つまりは「希望」というものを意識して生きてはいないということなのだ。「希望」と言えば、「KIBOW」というプロジェクトがGLOBISの堀さんを中心に立ち上がっており、日本を元気にしようと有志が集まっている。このプロジェクトについてはFacebookにもFan pageがある。


話を戻し、少し長文になるが6点、これだということにフォーカスして実行する。


1つ目は、p73にあるGoal-orientedについて、常にゴールを描いて、それを達成するために逆算して現状と目標の間を埋めてゆくというやり方は定石。そこで感じていたのはゴールを設定してしまうと、それ以上の成長や成果が生まれてこないこと。だから様々な可能性を含ませながら前進することが最善の手段だと思っていたが、改めて見落としていたのが現実の延長線上にゴールを置くようなことをしてしまっていたことだ。そもそもはじめから、現実の延長線上にない飛躍したゴールを設定しておかなくてはならない。そこに革新性がうまれ、そこへDriveするエネルギーがうまれてくるわけだ。特に経営をブラさないということは、いかにこのゴールをきちんと捉えているのかが差になるということを改めて実感した。Next Decadeの描き方は、この延長線上にないゴールをどのように置くかで決まってくる。私は毎年元旦までにNext Decadeを考える習慣があるが、結局毎年修正しているからブレが発生するわけだ。ブレたら戻すべきということだ。


2つ目はp114にあるビジネスマンにとっての人脈について、私は飲みニケーションを否定しないが、ここに書かれていることは真実だと思う。新人店長の頃は、いわゆる皆で飲んで、食事してと毎日のように、このようなことを繰り返したが、それが仕事で活かされたことはなかった。むしろこのような機会がなくても仕事上のコミュニケーションをしっかり取ったことでしか成果は上がらなかったことは経験上理解できている。バランスは必要だが、目的がはっきりしない会合は意味はないというのは同感。「維新会」は重要な人材をつなぎ、社内経営者育成機関に対抗できるような学びの場と成長意欲のあふれる集いとして、明確な目的を持って創出した場であり、今後は、この志ある会合をもっと有意義な場として改善してゆく。


3つ目はp130にある人を見る目を養うこと、これは日々実践していることだが、改めてこのように明文化されていると、その感覚が伝わってくる。面構え、発言、物腰、薄っぺらい人間は直ぐにわかる。


4つ目、p145、私の中で本著で一番響いた言葉であり、これこそが教訓だと言える言葉だった。「原理原則とは、自分で体験して、これが原理原則なんだと実感しない限り、その後の行動指針にはならない。」私は非常に頑固であり、また自分で考える習慣があるだけに、自分のやり方のほうが優っているというような驕りがあり、原理原則をわかったつもりになって何年も時間を使ってしまった。ちょっとしたきっかけで原理原則に足を踏み入れ、その本当の凄さを体感した瞬間、原理原則の魅力に取りつかれた。これは自分と同じ思考や癖のある人間がメンバーにいるときにきっと役に立つ経験だった。私も自分で体験して、これが原理原則なんだと実感したから、その後の行動指針に活かされる結果となった。つまり原理原則を体験させることが人を成長させ、成果をあげさせる1つ重要な切り口なのだ。

5つ目、p156ジョブホッピングで最高のチームを作る欧米型の経営や風土は、日本の企業で育った私達にとって、恐ろしく違和感を感じることの中の1つだと思う。サムライ型のチームビルディング思考で異文化に入るとわかるのだが、理念なき社員が多く、数年で自分が評価されないと転職してゆく、生え抜きで強いブランドを築ける人材育成をすることは、とても地道な努力の繰り返しが必要だ。

最後にp205、ちゃんと休もう。

2011/06/09

パワーブランドの本質


非常に刺激を受けた。最近読んだ本の中で一番自分への跳ね返りが大きかった本で、つまり私の好奇心の中心はマーケティングであるということを改めて感じた一冊。今はそれを学ぶ絶好の機会に恵まれている。アドバイザリーに極めてマーケティングに明るい人物が入っておられる。この分野を継続して学んでゆくことは、自分自身の好奇心、知的欲望を満たすこととイコールだから、どんどん踏み込んでゆく。数多く本を読んでゆくと、様々な考え方や視点が増えて、家の増築を繰り返すような状況が多かったが、心得としては、今一度更地に家を再度建て直し、よりシンプルで洗練された形に創造しなおすことにしている。物事は整然として、単純明快な方が良い。

2011/04/27

必読の書

歴史を読み解いてゆくと、その時代の文化人は読んでいて当たり前というような必読の書というものが存在している。つまり世界には、そのような時代時代の英知の結晶が先人から残されており、読み継がれながら、時代にそぐわず姿を消したものや、再び脚光を浴びて世に登場するものがある。では現代の世界の必読書とはなんだろうか。人間がやってきたことを考えると、意外に幅を狭いので、戦いで勝つ方法や、人として生き方、人を束ねる方法、結局は人間にとって常に付きまとうお題は、このあたりになる。時間軸とジャンルで整理して、俯瞰してみれば、面白い必読書マップが作れそうだ。本質をついた内容の書籍は10年経過しても色褪せないのは、原理原則に基づいているからだろう。そして読書という習慣も、同じように学ぶスタイルとして普遍的だ。

2011/03/24

ドラッカーと会計の話をしよう


林總さん著書、ドラッカーと会計の話をしよう。今年の新入社員からお勧めされた1冊で、わざわざ店舗に持ってきてくれた。

学んだことを3つ
①会計が簡単に操作できる代物であることを改めて再認識した。
②経営で一番重要なことは価値の創造であること。
③商品のライフサイクル(備忘録として列挙しておく)
  1.今日の主力製品
  2.明日の主力製品
  3.生産的特殊製品
  4.開発製品
  5.失敗製品
  6.昨日の主力製品
  7.手直し用製品
  8.仮の特殊製品
  9.非生産的特殊製品
  10.独善的製品
  11.シンデレラ製品あるいは睡眠製品

そう会計は操作できる。私も商品を自分で仕入れて商売をやっていたときに売掛/買掛を利用して当月の現金収入を調整していた。今思えばこれも会計操作。そのとき無意識に感じていたことが、この本に記されていたことと同じだ。プライシングについても仕入れ価格に何倍するということではなく、お客様が支払ってもらえる、つまり価値を認めてくれるのは、いくらか?で確定させていたから、それぞれ利益幅は異なったが、これだったら値ごろという価格をつけていたので商売は順調で儲けていた。そこに収まるようにコストの枠を組んでいた。改めてこの本を読んで、自分で商売をやることの面白さと厳しさを実感できたが、利益と儲けの区別はつくか質問されたら、かなり困る。

この本を読んで③の切り口で商品を毎週月曜日トップ60のアイテムを選別することに決めた。

2011/02/02

本と対話する

今日は本部にて研修があり、その中から1つ面白い話が聴けた。「本と対話する」ということを自社の社長はお勧めしている。本のカバーをはずして、本に直接疑問やポイントを書き込んでゆくというものだ。本をブックオフなどで売るつもりで、綺麗なまま読むひとは、まずやらないこと。私は売った事がないので、どれぐらいで売れるか知らなかったので、お隣に座った方にきいてみたが、20円とか、そのような金額ということらしい。だったら自分が使いたいように使った方が圧倒的に良いし、もう読まないのなら、誰かに譲ったほうが断然良いというのが私の結論。社長がやっていたことは実際は自分でもやっていたので、どんな読み方をしているかを簡単にまとめておく。
①いつ出版された本なのか確認する
(書かれた時期に起きたことを背景として意識する)
②目次に目を通し、全体像をつかむ
③重要だと思うところはページの角を二重折り、参照は一度折り返す
④ペンで疑問を書く、線を引く、マルをつける、などなど
再度読み返すとなぜ、そこが重要だったのかもわかるし、Blogなど外部メモリを使って記憶の補強をしておくことや、要点をまとめるのにも役立つ、また重要なポイントが変化することもあるので、その違いも把握できる。後から思い出せないときは、どこに折り目をつけたのかもわかっているので、最悪は開いて確認することも比較的容易にできる。今後は電子書籍でのインプットも増えてゆくので、対話の仕方が変化するのも想定しているが、おそらくTwitterやFacebookを使って対話をWeb上で行なってゆくと思うし、そちらの方が情報のリンクを一点に集中させるのには効率的だろうと思っている。そして何より最低1つ、本から学んだことを現実世界で具体的な行動に落とし込んで何かを変化させるという習慣化、本への投資(時間とお金)と投資回収を必ずやるということが肝心だ。

2010/08/28

幸之助論


John P.Cotter著書、非常に内容が濃く必読と言える一冊。ここでは3点抽出、自己成長を促す読書とは、はじめからこの一冊から何かを吸収しようと貪欲に食らいつく読書である。たった数時間で偉大な人物の人生の重要な時期を全て体感することで、通常は経験できない経験を読書の時間で吸収する。そのように考えると、この一冊はどこをとっても素晴らしく、1分たりとも無駄にはならなかった。

①自分なりのリーダーシップ持論を持ち明文化することの重要性
 これは自己の強化につながる
②事業は黒字であって然り、これはビジネスでは当たり前だが
一番苦しむところ、利益は顧客の支持率そのものであり
 利益が出ないビジネスは的外れということ
 これは非常に厳しいが、本質を見失いそうになるとき自らに
 問いかけるべき質問だ。
③衆知こそ力なり
 最強の組織はフルフラットであるが、このフルフラットはオールダウンドということではなく
 マインドフルフラットである。全員が経営者マインドを持つことの強さを物語っている

上記を受けて、9月中にリーダーシップ持論をまとめる。またこの1年で自店を高収益店舗へ
生まれ変わらせることを決めた。

2010/08/13

民の見えざる手 デフレ不況時代の新・国富論


社長推薦図書「民の見えざる手 デフレ不況時代の新・国富論」大前研一さん著書、個人的に大前研一さんの著書は好きなのでほとんどは読んでいるが、今回は社長推薦図書ということで早速店舗の下にある書店に足を運んだ。新著が出ていたのは知っていたが、購入していなかったので、良い機会となった。読了して、書こうと思えばいくらでも書けるのだが、2つだけ第2章から抜き出して自分なりに考えてみた。

1つ目は安売りに関して、本著では触れていないが、考える上で好例だと思ったのが「牛丼戦争」だ。吉野家の業績不振は、安売り合戦に参加し遅れたことが大きいと書かれていることが多い、これが明暗を分けたと声高に叫ばれているが、本当にそうだろうか、また自分が吉野家の経営者ならどのように対応してゆくだろうか。ポイントは「早い、安い、旨い」だろう。なぜ吉野家は苦戦するのか、顧客は吉野家に何を求めているのか考えると、この「早い、安い、旨い」というコンセプト自体は決して現在でも色あせてはいない。但し「早い、安い、旨い」のうち、早いでは競合他社と比較しても大差はなくなっているように感じるのは自分が顧客の立場から考えても、意識したことがないぐらい差はないと言っていいだろう。では旨さはどうか、こちらもメニュこそ差はあるが、実際目の前に吉野家があってもすき家でしか食べたくないほど、味が悪いかと言うと、こちらも大差ないのではないかと思う。ではどこで人々は差を感じているのかというと、安い。つまりどのぐらい安いかが牛丼戦争の主戦場となっているわけだ。だから経営者としてはやむを得ず、この戦いに参加し、お互いが利益を削りながらの消耗戦を繰り広げざるを得ない。では自分が経営者なら、どうするのか切り口を考えた。

吉野家牛丼戦争での主戦場「早い、安い、旨い」の呪縛からの開放について

①高付加価値は牛丼につけられないのか
   -少し足せば、凄く美味しい牛丼
   -健康促進、美容などの効果

②どのような顧客が利用しているのか、したいと思っているのか
   -今でこそ女性を見かけるが、実はもっと利用したいはず
   -家族連れで過ごせる空間なのか

③そもそも吉野家は何を求められているのか
   -家計の味方
   -手作り弁当のような温かい食事

④日本のマーケットに固執する必要があるのか
   -海外では吉野家の出店の方が明らかに進んでいる
   -3倍の規模になるまでの期間を短縮できないか
   (海外414店舗、米国100店舗出店加速、国内1183店舗)

このようにして切ってゆくと主戦場を選び間違えにくいのではないだろうか。

もう1つはユニクロの母体FRグループが展開する「ジーユー」ブランドについて、大前研一さんが、ユニクロ1本にしぼるべきだと述べられているが、990円ジーンズはブランドの認知度を高めたという点については成果であったと私は感じている。ブランドのポジショニングについては賛否両論あるだろうが、例えば最近ではソーシャルビジネスに本格的に取り組んでいる同社にとっては1日当り2ドル以下で生活をしている貧困層に対して収益モデルが成立する価格と品質を探る商品開発のヒントになるのではないかとセカンドブランド以外での付加価値が存在しているのではないかと個人的には思っており、どのように育ててゆくかで、今後明暗を分けてゆく事業なのではないかと思っている。

本著を推薦した社長の意図は何か。日々感じる思いを最もよく反映させた内容がぎっしり詰まっていたからではないだろうか。本来なら全社員に対して面と向かって、何時間も物申したいことを、本著に代弁させた。そのように感じながら読了した。