脳を活かす勉強法、茂木健一郎著書、妻の実家から拝借した車を返却するため神奈川から渋滞の首都高をのんびりドライブ。4ヶ月ぶりのドライブはちょっとペーパードライバーチックで緊張するが、全く車を乗らない生活も意外といいものだ。今回の香港赴任で車は売却してしまったので、一時帰国しても足がない状態。地元の歯医者の予約とあわせて車を返却し、帰りの電車の中の過ごし方を考えた結果、やはり読書が一番だという結論に、地元の商店街の本屋は既につぶれてなくなっており、ショックを受けた。妻の実家の近くには大学が2つあり、高校も県内進学校がわりと近くにあるにも関わらず本屋がつぶれるというご時勢に少し不安を覚えた。そとは30℃を越える夏日であったが、帰りの電車をボーっと過ごす、寝て過ごすのはあまりにも苦痛であったため、快適さを求めて少し離れたスーパーにの2階にある書店まで足を伸ばした。本が好きな人は本屋がどこにあって、どんな品揃えかをよく知っているものだ。ちなみにここは、あまり品揃えは良くないが、贅沢は言っていられない。但しここは、売れ行きが良くて普通の書店だと取り寄せになる本が、普通に余っていることもある穴場だ。ようやく本題に移るが、そこで選んだのがこの1冊、要するに帰宅するまでの時間で読みきれない少しウエイトの重いものも読みたかったが、とにかく駅まで到着するまでの時間内に読みきれて、それでいて有益なものを選ぼうとザザザと観察していった結果、手にした1冊である。正解。仕事は貴方の口で進むものではなく、手の器用さでもない(職人除く)視力の良さやでもない、要するに何事も我々をコントロールしているのは頭であり、脳であるということを考えれば、仕事術がウンタラカンタラよりも、マシな対処法を導き出してくれるだろう。この脳に対して対応方法をうまく当て込んでゆくという勉強法は大変素晴らしく、私自身、無意識に強化回路を回している感がある。これは己を知るということにも通じており、自分の脳に如何に刺激を与え、喜びを感じさせることで、物事をうまく運ぶか仕組みを作ってしまうことが大きなポイントとなる。そして最近グーグルで馬鹿になる?というような本も出たようだが、これは単純に外部記憶装置としてインターネットやグーグルが提供するようなサービスに溺れた場合に限るわけで、この馬鹿になるかどうかの境目は本著でも書かれている、記憶したものを、如何に使うか!である。使ってこそ記憶は強化される。脳は使いようなのだ。そして感銘を受けたのは、最高学府は今やインターネットであるという一文。私の尊敬している叔父も、学べるところは何も学校だけではないと、人生に行き詰まった私に助言をしてくれた言葉、当時はインターネットの普及が始まったばかりの頃で、現在の状況を想定していたのではないかもしれないが、正にその通り、もはや大学を出たからなんだという時代でもなければ、それが通用する環境は、どんどん限られて来ているわけだ。これからの時代は、学び上手がインターネットを駆使して、圧倒的な成果を挙げるであろう世代が台頭してくるに違いない。それでも茂木さんは、基礎的なことをおざなりにしてはいけないことにも触れている。最後に子供にとっての親の在り方にも触れており、ここは良く理解して実践すべきことがらが示されている。是非一読してもらいたい1冊である。私も、知のオープンエンド性の楽しさを知ることはとても大切であると思う。変人万歳!日本はもっと変人を認めよう(笑)