脳梗塞から回復した祖母に会って来た。アルツハイマーも患っているので正直私の顔を判断できるか不安だったが、言語療法のリハビリを終えて、担当医の方がドアを開けて中に入れてくれた瞬間、祖母は満面の笑みをうかべて私を出迎えてくれた。本当に嬉しい瞬間だった。生きていてくれたことがとても嬉しかった。人は誕生から、この世を去るまで様々な道を歩くが、知っているひとが自分の記憶から無くなる寂しさから逃れるように、感受性をなくしてゆく、祖母の目は以前のような目ではなく、どこかぼんやりと虚ろにも見える瞬間があり、心がとても痛かった。香港に赴任していると、浦島太郎のようで、一時帰国で再会した両親の老いも、普段身近で接しているひとよりも、はっきりと感じる。新しい命が誕生すると、誰かを失ってゆく、このサイクルは誰にも止めることができないが、1つ、こんな事にでもならないと、集まれなくなった現実を直視すると、もっと早く、元気なときに同じ時間を過ごしておくべきなのではないかと、考えさせられる結果となった。本当に、このような生き方、働き方が良いのだろうか。私は人生を組み立て直しはじている。
丁度バラが満開で、近隣にあるバラ園に散歩しにいってみた。