Google Japan名誉会長である村上憲郎さんの著書「村上式シンプル仕事術、厳しい時代を生き抜く14の原理原則」40年近くのキャリアで培った仕事術というより、仕事をする上での仕事人としてのプラットフォーム作りのノウハウが詰まった1冊。
★はじめに、の部分で英語ができなきゃ話にならないではじまっている。
つまり英語はもはや十分条件ではなく、必要条件であるという時代になっているということ。
第1部 仕事における7つの原理
☆①会社のしくみを知る
★②財務・簿記の基本知識を身につける
☆③疑問はその日に解決する
☆④仕事の目的は顧客満足にある
☆⑤仕事にプライオリティ(優先度)をつける
★⑥デール・カーネギーに学ぶ
第2部 グローバルに仕事を動かす4つの知識
×①キリスト教の基礎を理解する
☆②仏教の基礎を理解する
☆③西洋哲学の基礎を理解する
×④アメリカ史の基礎を理解する
第3部 仕事に活かす3つの経済学
☆①心優しい日本人が陥りがちな陥穽(経済学オンチ)
★②マンキューの経済学を学べ
★③フリードリヒ・ハイエクの自生的秩序がもたらすもの
第4部 理系諸君へ
村上さんが一番大切なことは、森を見る、つまり全体像をまずはつかむことが大切だとおっしゃっている。目次を見ると、仕事術とはかけ離れているような内容が多いように見えるが、この全体像は、およそビジネス界においては、必要条件であることが、様々な角度から、お手本にすべき人の人生において度々登場していることからも、うかがうことができる。
例えばグロービス学長の堀さんのブログから
■アスペンで「人間学」を学ぶ~その1)学ぶ目的とその目的
■アスペンで「人間学」を学ぶ~その2)何を学んだのか。
つまり第2部にあるような、西洋文明の基盤の理解が必要で、このような研修を受けているわけなのだから、それがどれほど重要であるかは明確である。
またハイエクと言えば、池田信夫さんを連想してしまうのだが、本著でも推薦図書に、池田信夫さん著書「ハイエク 知識社会の自由主義」PHP新書がある。
何よりも、この本で一番強調して置きたい点、それは40年試行錯誤して蓄積したノウハウを最低限の時間で私達がインプットできるということだ。そのコスト1500円と1時間ちょっと、読書に時間を割くということだけ。そして、これは! と思えるものをシンプルに取り入れてゆくことが重要だ。なるほど、と思える内容が実に多く、やっておきたいこと、やるべきことが増えた1冊でした。
☆既に実施済み
★現在実施中
×未実施、未計画
それにしても仕事もできなきゃ、評価もされていない自分と向き合うのは四苦八苦である(笑)
(P103参照)
2009/11/18
村上式シンプル仕事術
ラベル: 仕事