2009/12/11

イノベーションが起こるとき

今の仕事を最短で終わらせようとか、労働時間を月に240時間に収めようともがいているときは、人はたいした成長はできない。そこには延長線上の成長があるだけだ。反復したり、少しの工夫の積み重ねでなんとかできるようになる。しかし、今まで3時間必要だったものを1分でとか、今まで100万円のコストだったものが10円でできるというふうになると、これは今までの延長線上では決して実現できない、極端に難度が高まる。これをどうにかするにはイノベーションが必要だ。これにはとてつもない試行錯誤と努力が不可欠であり、時には斬新なアイデアも必要になってくる。長期間の苦労の末に実現できることかもしれない。

ではどうしたらイノベーションは起こるのか、起こすのかということが重要になってきますが、かのドラッカーは7つの機会というものをイノベーションの重要な資源と考えておりました。

①The Unexpected( 予期せぬこと )
②Incongruities( 不調和、差 )
③Process Needs( プロセス、ニーズ )
④Industry and Market Structures( 産業と市場の構造 )
⑤Demographics( 人口動態、人口統計学データ、デモグラフィック )
⑥Changes in perception, meaning, and mood( 認識や意味づけの変化 )
⑦New knowledge( 新しい知識 )

この7つの機会を自己革新の原動力に置き換えることができれば、常に延長線上の緩やかな成長曲線から脱し、圧倒的な変化を遂げられる可能性を高められる。仕事とは、全てお客様のために存在しているということは、自らの変化は最終的に顧客へ還元される方向に向いていなくてはならない、何が求められるのか、何が求められているのかを、絶えず考えながら、その機会を常に狙い、結果として、それを実現できる仕事を生み出し、その分野でNo,1になる。リーダーになることがイノベーションである。日本で、もしくは日本がイノベーションを起こすことはグローバルな競争で生き残る必要条件だ。そして、これはどの単位でも言える事だ。個人、会社、産業分野、国すら問わない。