2007/09/06

雨と風

台風が近づいている。
台風が近づいているときの空は明るいような暗いような独特な空をしている。
雨が降っているときの匂いをかぐとアイルランドを思い出す。
アイルランドの気候は丁度、こんな感じなのだ。
風はビュービュー、晴れていたと思ったら突然曇って雨が降り出す。
傘を持っていた記憶がない。
それは風が強いから傘をさすのがままならないからである。
当時はポンチョみたいなものをミリタリーショップで買って羽織っていたし、テンガロンハットをかぶって雨風を凌いでいた。
アイルランドと言えば、1980年代から驚異的な経済成長を遂げて、国民所得は8倍に膨れ上がった。
私が滞在していたのは、96年から97年あたりで、確かに若者にはエネルギーが溢れていたし、習い事や仕事もたくさんあって、活気に満ち溢れていた記憶がある。
それから10年が経過し、アイルランドは転換期になっている。移民問題や犯罪の増加だ。
当時は週末になるとクラスメイトとヒッチハイクをしながらアイルランドを周遊していたのだが、今やそんなことは遠い昔話になってしまったのかもしれない。
私の第二の故郷アイルランド、みんなの生活はどう変化したのだろうか。
最後に訪れたのは、98年のハロウィンの日。
サプライズでホストファミリーの家に転がり込んだのだが、わざわざ部屋をあけてくれて1週間ほどゴールウェイの町を楽しんだ記憶がある。
もう9年も経ってしまったんだな。

空を見上げながらそんなことを考えた。