今朝面白い記事があったので自分の考えをまとめておこうと思う。去る11月12日リオデジャネイロにおいて、国際会議「インターネット・ガバナンス・フォーラムIGF」が開催された。当初議題の中心はインターネット接続の有無が格差を生んでいる問題、つまりデジタルデバイドや深刻化するネット犯罪になるはずだったが、インターネットの住所を割り当てる仕組み、ドメイン名システムの運用権限が米国非営利団体「インターネット名称番号割当協会ICANN」が一手に握る、つまりは米国の一元管理体制についての是非についてに議論は集中した。米国による支配が正しいというわけではないが、ネットを検閲し利用者を投獄するような国に権限を渡すのは最悪であると言ったのはパリの言論の自由擁護団体「国境なき記者団」である。この問題は非常に難しいと思うが、国際政治の覇権争いが今やインターネットの世界までリアル世界同様に顕著化している。
インターネットは誰のものでもない。ただ米国が陽気でオープンマインドという点では、今のところ彼らにとってかわって管理することは難しいと思う。それに一番インターネットの世界を熟知しているのも充実させているのも実際は、米国によるところが大きいと感じている。将来どうなるかはわからないが、国を挙げて教育を進め、インターネットに対する教養を身につけた国同士でしっかりと秩序を築くべきではないか。
これを書いていてふと思ったのだがアインシュタインの4次元空間という発想、0次元は点、1次元は線、2次元は平面か球面、3次元はXYZの3軸、4次元は時間という概念、そして今宇宙誕生の謎が5次元という世界によって、また一つ解明されようとしている。このような宇宙構造、もしやインターネットという一種のパラレルワールドの誕生は必然であったのかもしれない。リアル世界とインターネット世界を同一化するということは「父親殺しのパラドックス」のような大きな矛盾が我々の思考を支配し世界を混乱に陥れるのかもしれない。リアル世界とインターネットの世界は、あるところで一線を引くべきなのである。インターネットは誰のものでもない、この世界が持つパワーや魅力を権力によって陳腐化させてはならないと考える。インターネットの世界から引き出せる無限の可能性は梅田望夫さんがおっしゃるように「群集の叡智」のようなもの、リアル世界で大いに活用すべきだが、リアル世界がインターネットの世界に覇権争いのような逆流による介入を絶対に避けるべきだと考える。
2007/11/28
インターネット・ガバナンスについて
ラベル: インターネット