上海ヒルズ
六本木ヒルズ
http://www.mori.co.jp/companyInfo/press/2006/1120_2006112010320024961.html
先日、森ビルの経営者が事業についてコメントしていた。居住についての高密度化、そして高密度化から空へと居住空間は伸びていくという発想。それを具現化したものが、ご存知「六本木ヒルズ」そして経済大国、中国は上海の上海ヒルズである。この記事(なんの雑誌か忘れたが)を読んでピンときたことを書いてみようと思う。この高層ビルを眺めていると現代の仕事みたいに見えてくる。ビルは単純に縦×横×高さという構造(それ以外もあるが)であり、縦を時間、横を量、高さを仕事の種類、つまり仕事は1フロアで1種類、高くなればなるほど仕事を構成する種類が多いということになる。そしてそれぞれに要する時間と量を掛け合わせるというような構造をしているのではないでしょうか。
ここに縦が10、横が10のキューブの集合体が高さ100階で存在しているとする。
これが、誰かの仕事で、職階があがればあがるほど、超高層化している。店長職は比較的高さの低いマンション程度なイメージである。つまり職階があがればあがるほど、時間は長時間、量も多く、高さもあるため仕事の種類も多く複雑な印象を受ける。
この仕事を短時間で効率良くこなすということは、どういうことか、ワンフロア、10×10=100部屋(キューブ)がある縦軸と横軸を圧縮していくということに他ならない、つまりキューブの高密度化である。最小にするには縦軸の10キューブを1キューブに圧縮する、要する時間を1/10にすること。横軸の10キューブを1キューブに圧縮すること、つまり量を圧縮して1/10にすること。これで1階のキューブは超高密度の1キューブとなる。これを各階層で実施すると1キューブを高さ100階まで積み上げることになる。ここでこの100キューブを全て地上1階のフロアに配置すると超超高密度のワンフロアができあがる。これはどういう状態かというと、1キューブと1キューブが連鎖して存在すること。1つが倒れるとパタパタと倒れるドミノか、化学反応のチェーンリアクションのように。
もしこの反応を早めたいと思えば触媒が必要になる。この触媒は連鎖がうまくいくように促すもの。
つまり仕事がうまく流れるような仕組みである。
こんな超超高密度もしくは、超高層化した仕事を抱えている状況では満足に人間らしい生活なんて送れない。だから、この超高密度のキューブをスピンオフする必要がある。これが権限委譲に匹敵する。ここで注意が必要である。この超高密度のキューブをスピンオフした相手が、この高密度キューブをそのまま元の展開の10×10に戻すことなく維持するためには、このキューブの構造を理解する必要がある。そしてキューブを複数スピンオフする場合はその連鎖、つまり連鎖させるスキルが必要となる。これが私がビルから思いついた仕事の構造論である。
この構造論を煮詰めるとチェーンストアの原理原則にある3S主義に通ずるものがある。単純化、標準化、専門化の頭文字をとって3Sだが、このキューブの単純化は階層(高さ)で仕切ることによるもの、標準化はスピンオフ、専門化はフロアを跨いでキューブを配置する連鎖部分に当たると考えられる。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~kobayasi/dist/chain.htm
こんな感じで仕事をビジュアル化すると、会社に属する人間の居住地区はどんな絵になるのだろうか。きっと摩天楼のようなビルの集団と平屋木造一戸建てみたいな建物が延々と広がるようなビジュアルになってしまうような気がしてならない。超高層ビルも平屋も考え物である。
2007/11/03
仕事をビジュアル化してみる
ラベル: 仕事