2007/12/06

トヨタの口ぐせ、トヨタの上司






まるで兄弟のような本ですが、赤いのが以前のブロック統括している上司が入店をされたときに最近読んだ本で良かった物として教えて頂いた本で、青いのが先週メールで共有されていたブログの中に登場した本です。私は興味があると直ぐに買い求め読破する習慣があるので、それぞれ推薦して頂いた日に購入しました。今日は本部で研修だったのですが、朝から時間を作って、一気に読破してしまいました。昼前には本社近くのファミレスで研修の事前学習をして参加しましたが、今回は非常に実践的でいいことをたくさん学びました。収穫は大きかったと思います。その後、新店の応援に行ってバリバリ働いて帰宅。ほっと一息ですが、明日は公休で試験勉強をして金曜はテストと会議があるため、今週はずっと外回り。研修から持ち帰った内容を早く煮詰めたいと思います。1つ大きな収穫があったのはVLOOKというエクセル関数です。エクセルは強い方ですが、独学でIF関数ぐらいまではカジッた時期もあったのですが仕事では、使用頻度が低く最近は新しいことには挑戦していませんでしたが、自分より職階の高い店長が会話の中でVLOOKに触れたことで、新境地が開きました。試験がおわったら、1週間詰めれば自由自在に使いこなせるはずなので、一段とルーチン的な数値の抽出なんかはマクロと組み合わせて秒殺できると考えてます。これで異常に仕事の幅と深みが増すはず。この可能性に気づきワクワクしております。何より時間短縮してアウトプット量が増えるのは最大の恩恵です。今はインターネット上に学習の高速道路が完成しています(棋士の羽生さん、梅田望夫さんが語られたように)これを利用すれば、一定のところまでは自分でスイスイ行けてしまうのが現実です。あとはやる気だけなのかもしれません。
さて肝心の本の内容ですが、改めて2冊を通して感じるのはトヨタが徹底した「現場主義」であることでしょうか。それも自分の目で見てしか信用しないぐらい現場を見る、現物を見る、現実を見るということ。そして職階をあがろうと思えば全ての工程に精通していなければならない。これは上司として上に立ったときに部下への教育ができるか否かを決定づける要素でもあります。非常にいい内容ですが、文字量は少なくコンパクトなので自分で考えて何かを導き出すことに重きを置いているように思いました。ただ1点だけ、これはどうかな?と感じたのは、トヨタの上司P64にある問題解決の3つのテーマを職階に応じて学ぶということ。

①発生型問題解決…目の前で起こっている問題や慢性的に発生している問題
②課題設定型問題解決…今後中期3~5年で見た課題、将来的に起こる問題
③ビジョン指向問題解決…世界情勢から自社の抱える課題などにブレークダウン

確かに入社すぐの新入社員や新任店長には難しいかもしれないが、①はできる。
②と③は鍛錬しだい。ハッキリ分けてということは書かれていないのでもしかしたら同時進行の要素もあるかもしれないが、職階によって重点的に実施なら手堅い教育方法論で、もし完全に分担しているならトヨタがもっと伸びる要素があると感じた。全社員が③を考えることができる、考えるトレーニングをすることが一定以上の社員には不可欠でスピードをもって成長するためのエッセンスでもあるからで、たとえ成長過程の人材が言うことは一人前で、成果が伴わない現実と板ばさみに合う期間が発生してしても、ここを突破させれば非常に飛躍的に成長できるチャンスが眠っている。そもそも現場では、①②③と綺麗に分類されて問題というものは発生しない。複雑に絡むものなので、そこを問題の種類を分類して整理して教育するというのはいいアプローチだと思うが、分類して重点的に教育すると時間を要してしまう。トヨタマンが粘り強く、向上心の高い人材に恵まれ続ければいいが、これからは難しい時代に入る。この状況下で、何年も着実に階段を踏みしめる覚悟がある優秀な人材がいればいいが、そのような人材をひきつけるには、スピード感ある教育やキャリアアップが必要で、今後この制度もカイゼンしていくのかもしれない。