2008/12/29

運命

私は余生の大半を異国の地で費やすことになると、10年前に感じていた。もしかしたら、これは私が引き寄せた運命なのかもしれない。香港での任期1年が間もなく終わろうとしている。既に丁度9ヶ月の時間が経過した。そして今、決断を迫られている。この決断によって私の人生は大きく変化することになる。異国の地で戦い続けるのか、帰国して日本に経験したことをフィードバックし、そこから再度外へ出てゆくのか。不思議なもので、どうなるのか想像がつかない領域に足を踏み入れている。本当に私は、守るべき人々を守り抜くことができるのだろうか。自問自答の毎日だ。

2008/12/20

砂時計

砂時計の砂は、あっという間に落ちてゆき、私の任期もあとわずかとなった。
長期休暇などを踏まえると、基本的にあと1ヶ月ぐらいしか香港にいることが
できないことになる。たった1ヶ月だ。もし残る場合は、スケジュールの調整が
また変化してくるが、あとは人事の結論を待つだけである。どちらの結果に
なってもいいように準備をはじめた。年明けには荷物は全部まとめようと
思っている(そもそもやたらと少ない荷物なので2時間あれば片付く)
残る場合は、長期の成長戦略を決めるつもり。公私ともにきちんと目標を
立て直さないといけないと感じている。

2008/12/19

同じ釜の飯



同じ釜の飯、ナショナル炊飯器、人口680万人の香港で、なぜ800万台売れたのか。九龍半島から、ビクトリア湾を挟んで香港島のネオンを眺めていると、ひときわ大きなネオンが目に留まる。ナショナルである。このナショナルのネオンの裏に隠されたストーリーを知ることができる1冊。香港理工大学に、この偉業を成し遂げた人物、蒙民偉の名前の入った建物がある。これは彼が寄付したもので、実は、この本を読む前から、気づいていたのだが、改めて彼の歩みを知ることができ、いつもと同じ風景が少し違って見えた瞬間であった。松下幸之助と蒙民偉が歩んだ歴史、いまでこそ高品質で認知されている日本製の製品が当時どのような状況であったかも、参考になるのではないかと思う。歴史に学ぶことは多い。

滅びる民族

私達の行方は、非常にシンプルで、いずれ地球上から姿を消す運命にある。
そして、この地球自体もいずれは、この宇宙から姿を消す運命にある。

なぜ滅びる運命を背負っているのに、人々はこんなに一生懸命生きるのか。
なぜ些細なことに悩むのか、なぜ法を守り、健やかに生きようとするのか。

生と死の鮮やかなコントラストほど単純には、ぼくらは、それを理解していない気がする。

もっと素直に生きてみてもいいのかもしれない。

2008/12/11

陽光

毎朝、フェリーを使って香港島に渡るのだが、すっかり涼しくなってからというもの、天気も良く、朝はとても清々しい。フェリーを待つゲートの前に立ってビクトリア湾を見ていると、太陽光が水面に反射して、きらきらと光り輝いている。大自然の営みを感じる。こうして多くの人々が、この風景を遠い昔から眺めていて、世代は交代していっている。対岸に見える大きなネオンの中にPanasonicの大きな看板があるが、この看板1つにも歴史がある。私はやはり朝型人間のようで、夜に動きすぎると闇に吸い込まれて行ってしまうようだ。陽光は不思議と、人間を見晴らしの良い場所へ導くエネルギーを持っている。

2008/12/09

空白

空白は雄弁に何かを物語る。

空白は時として雄弁に何かを物語る。

それは、何事もなかったかのような空白に見えるが

それは、ぎっしりと色々なものが詰まった空白なのかもしれない。

それは、空白を創り出したひとしか知ることができない軌跡。