2011/07/21

明治の青年が眠る島 ヴェネチアと日本の接点



ヴェネチア本島の北に位置するサン・ミケーレ島は島全体が墓地であり、1878年(明治11年)に25歳で夭折した緒方惟直の墓があるという記事を読んだ。サン・ミケーレに足を運んだことがあったので、直ぐにその情景が頭に浮かんだ。緒方惟直は幕末の適塾、大阪の蘭学者として高名な緒方洪庵の第10子でヴェネチアに留学した最初の日本人で近代日本への思い半ばで、この地に眠ることになった。あの島に日本との接点があり、このような日本人の物語があったことを思うと不思議な感覚になる。ヴェネチアと言えば、大航海時代は造船で栄えた国で、ドージェという国家元首を軸に国の舵を取っていたことは皆さんも知っていると思う。このドージェを選出する仕組みが実に先進的で法の整備も進んでいたと記憶している。確か私の記憶だと、日本からの視察団の名前が数名古い文献に残っていたらしいので、実際は緒方惟直がこの地を踏むもっと前の時代に日本は、この国から政治の仕組みを学ぼうとしていたに違いない。ふと目にした記事から、思わぬ日本とヴェネチアの接点の発見ができた。またヴェネチアに行きたくなった。

マクドナルドの塩梅が健康バロメーター


マクドナルドは世界の国々に店舗を持つグローバルチェーンで、当たり前だが、日によって塩加減が変化することはない。ところが先日お休み明けで久しぶりに朝食を取るために朝マックをしたところ、衝撃的なことがわかった。一口食べた瞬間、塩辛くて食べられたものではなく、一瞬に何が起きているのか戸惑ったが、体が疲れていなくて心身ともにフレッシュ状態にあるとき、マクドナルドの味付けが異常に塩辛いことがわかった。つまり体調によって味覚が変化しているようだ。疲れている時は、わりと美味しいマクドナルドだけれど、その塩加減に気づかないぐらい味覚が影響を受けている。マックが美味しく感じるときは、私の健康状態は×で注意が必要なことがわかった。思わぬ健康バロメーターが存在していた。

英語を社内公用語にしてはいけない3つの理由


津田幸男さん著、英語を社内公用語にしてはいけない3つの理由。英語を社内公用語にした会社に勤めるだけに気になっていた本であったので、対極の意見はどのようなものか知りたい好奇心に駆られて購入した1冊。自分の考えを強化するような本よりも反対意見に耳を傾ける方が視点も増えるので、とても良い機会になった。読めばわかるが、一方的な見解で、非常に憤慨するようなところも多々あるが、実は志の点で言えば親和性も非常に高く、ベクトルも殆ど同じ方向であることがわかった。著者は言葉を重んじる立場にある方なので、公用語の定義から入るので、私が実際に英語を社内公用語にした会社で働く中で、認識しているところと的がズレているために、つまり「英語の社内公用語化」という言葉が独り歩きして誤解を生んでいるように感じる。早い話がコミュニケーションエラーである。但し殆どの人は、この誤解の状態のようなメッセージを受け取るために、著者の指摘するようなことに少なからず影響を与える可能性もあるだろう。

p4率直に言って私には「英語信仰」はない、英語を話せることがカッコイイとも思わないし、英語ができるから偉いなんて思わない。ましてや日本語が劣るとか、英語よりも魅力がないなんて滅相もない。むしろ日本を離れ異国の地で苦労したり、英語を学ぶことを通して、日本語の大切さや日本文化の素晴らしさを再認識する機会が増えた。もっと突っ込んで話せば、私の祖父は陸軍の情報将校であった。他国の言語の理解と暗号解読は国を守るために絶対に必要な生きるための手段であった。そのような背景もあり、英語を含め他言語と向き合うときの動機は著者が言うような浅い感覚ではない。更には英語圏から情報を盗み出してやるぐらいの意識はあるし、日本の良さや会社で言えば企業理念を相手の母国語で伝えて、理解して行動を変化させようという気概だ。だから私は相手の国の文化や歴史、人を知り、言葉を知るという著者が考えるような道具ではなく権利に結びつけた言語観に基づいて、敬意を払って学んでいる。

p39確かにあらゆることが急速に変化しており、会社を支えてきた「叩き上げ」の人々にとっては、英語社内公用語という言葉が自分と会社の向かう方向の歯車を合わせようとしたときに、1つの障害になりえることは理解できる。但し私も正真正銘「叩き上げ」だが、「叩き上がる」苦労を考えれば、この困難を乗り越えられる忍耐力や努力をできることも「叩き上げ」の強みなのだから、一概に記憶力が良い、指示されたことを要領良くやれるだけのスマートさと競争しても何ら恐れることはないと思っている。第一言葉が通じたところで、中身がなければ意味もない。言葉で伝えるより、無言でやって見せた方が理解もしやすい。活躍の場が無くなる理由はない。あるとすれば当の本人が諦めた時だけだろう。

p98そもそもこの世は「平等」ではない。「格差」もあることを前提とすべき。耳障りの良い非現実的なところを繰り返し刷り込んで淡い幻想を抱かせる方が罪だと思う。不平等社会で理不尽なルールや押し付け、私利私欲や恨み、妬みが溢れかえっているし、格差がないことなど絶対にない。仕組みとして存在もしているし、個人の生き方によっても存在する。当たり前だが、毎日努力もせず、その日暮しの人間と真理を追究しようとする人間、この不平等社会を少しでも良くし、機会平等だけは実現させようと取り組む人間に格差がないわけがない。むしろあるべきだし、英語格差も同様だと考える。ここで取り上げられている英語圏での「異なる英語」、精密コードと制限コードは興味深かった。

p159英語を公用語とした会社の人々には、「公」の精神が欠如しているという決め付けは非常に腹立たしかった。相手のことをよく知りもしないで軽々しく発言すること自体、言葉に重きを置く人がすべきでないと思う。そのような表現が節々で見えるのがとても残念。そのまま最後の締めくくりに目を向けてゆくと、日本の伝統文化を世界の人々に伝えてゆくのですとある。世界の人々にどうやって伝えるのだろうか、日本語で?

世界の人々に伝えてゆくのです。に続くどうやってが欠落している。
これが経営者との決定的な差なのだろうと思う極めつけの言葉だった。
そのHowの部分を我々が「実行」しているわけだ。

2011/07/18

稲盛和夫の実学 経営と会計


会計がわからんで経営ができるか! はい、すみませんと思わず頭を下げたくなる帯がついていた。会社からの献本。稲盛和夫さんが会計に関して、純粋に向き合ったときの状況が良くわかる。このような経営者ばかりならエンロンに代表されるような粉飾決算などは起こらないはずだが、この会計という怪しい世界には魔物が住み着いており、今もご健在だ。

2007年8月25日 財務のお勉強に

2007年12月31日 ブロック長の入店で得たもの

丁度2007年は新入社員の受け入れで損益を教えるために勉強していたことや、上司のお勧めの本に財務三表に関する良書があったので、こちらにリンクを作っておく。改めて本著、稲盛和夫の実学、経営と会計を読んで、会社の数字はもっとインプットしないといけないし、会社がどのような状況にあるのか、第三者としてチェックし、インサイダーとしてその数値の持つ意味を熟知する必要があることがわかったので、自分で四半期ごとにまとめてゆく。

私が現在の会社に入る前に、自分で手がけた小さな商売で実践を積んだときの試行錯誤で、会計の素人として疑問に感じたことが、この本の中に詳細に表現されている。私にとって当時一番驚いたことは、売掛/買掛で、月をまたがせたり、またがせなかったりというようなことを取引会社とすり合わせながら調整することができたことであり、当月の売上と利益を最大化させることを実体験として行えたことは、この本が語りたいキャッシュを軸とした経営そのものであった。というより、それ以外に方法はなかった。この点は早くして実践し、学ぶことができた。会計の理解力を決める一番のポイントは数値と向き合うときに、その業績が自分が起業した会社のものだと思えるかどうかだと思う。自分以外に誰が会社の舵を取るのか、という気持ちになってはじめて会計がわかるようになるはずだ。更に言えば、それを理解して、問題点に対してどうアプローチするのか具体的な実行策まで落とし込んで会社を牽引できるかにかかっている。

電通「鬼十則」今、必要とされる行動規範


電通と言えば私の中では「鬼十則」だが、私個人としては、電通さんと接点がないので鬼十則を体現した人を知っているわけではない。唯一香港で社員販売を頻繁にしにいたことぐらいしか記憶にもない。それでも「鬼十則」は聞いたことがあったが、真剣に深堀したことがなかったので、興味深く拝読させて頂いた。この一冊は、馬鹿にできないぐらい内容が充実している。鬼十則云々だけに留まらず、ビジネスパーソンとして知るべきことや改めるべきことがギッシリと詰まっており、時間を掛けて何度も噛み締めながら読了した。新入社員にも、新入社員を受け持つ方にも読んでおくとお互いが誤解なく仕事ができるようなエッセンスが豊富だ。そもそも仕事とは何であり、ビジネスパーソンとは何を生業としているのか、そこの核心に触れてくれている。本著に書かれていることを実行してゆくと、本当に一流になれるだろう。それぐらいシビアな言葉が続いている。実行する意思があれば、これほど重い1冊はない。よってふわふわしている人が読んだところで他人事になってしまうのがオチなのでお勧めはしない。烈火の如く実行する者だけが読むべき一冊だ。

日本サッカー女子世界を制する

日本サッカー女子、なでしこJAPANが強豪アメリカを破り、悲願の世界No,1に輝いた。この勝利が持つ意味は値千金だと思う。日本発世界一をひとつでも多く輩出することが、今の日本、世界に求められていることだ。それを彼女達は成し遂げてくれた。苦しいときは私の背中を見なさいという全てを背負う気概は並みの精神力で言葉にすることも実行することもできないことだと思う。貴方が苦しいときはどうするのか、精神的にも肉体的にも本当にギリギリのところで踏ん張ってつかみ取った勝利は皆さんのおかげではなく、絶対に選手達のものだと思う。アメリカも厳しい雇用情勢と、先行きの不透明さで、米国民も、心から世界一になってマインドセットをポジティブ一色に染めて、自信を取り戻したい気持ちで一杯であったに違いない。あと一歩及ばずに逃した勝利と悔しさは糧になる。アメリカはこの悔しさをバネに傾いた経済をテコ入れするエネルギーを得たかもしれない。勝利は一瞬の輝きで、その一瞬に全てが凝縮されている。日本はこの勝利に陶酔することなく、現実を直視し、厳しさの中に身を置いて各々が自分で世界一をつかみ取りにいかねばならない。彼女達は自分達の仕事をやりきったのだ。我々ビジネスパーソンは仕事で卓越した成果をあげねばならない。そして世界に貢献しなくれはならない。日本発世界一を1つでも多く創りだそう。それには不断の実行あるのみだ。

2011/07/14

消えるCoffee shop in Amsterdam


今でもバックパッカーでヨーロッパを回った時の冒険の日々を思い出すときは、オランダのアムステルダムの話だけでも何時間でも話ができるぐらいに興味深い国であり、文化がある。アムステルダムでは合法的な大麻販売店のことを「コーヒーショップ」と呼んでおり、大麻のメニュがあり、そこで注文して、味わうことができる。私は煙草を吸わないので、実際に大麻を吸う機会なんてなかったわけだから、それは未知の中の未知の世界、突撃レポートしたのを覚えている。そのコーヒーショップを政府は2012年までに外国人の利用を禁止する新しい法律を提案しているようだから、政府はこの文化の根底にあるものを理解していないのではないかと思う。世界から、このような味のある文化を消すことは賛成できないが、世界遺産になんかには到底認定できるはずもなく保護することが難しいのもわかる。提案の取り下げを心から願うばかりだ。もし2012年までに本当にコーヒーショップの利用が禁止になるのなら、オランダ・アムステルダムに行ったことがない人は絶対に行ってみて損はしない弾けた町だ。唖然としてから、思わず1週間滞在期間を延ばした。

醤油バニラ


先日、六本木ミッドタウンにあるHAL YAMASHITAでDinnerを食べた最後のデザートに出た「衝撃の醤油バニラ」、塩バニラがあんなにヒットしているのだからあっても不思議ではないけど。流石にコース料理で出た繊細な味をスーパーカップのバニラに醤油を垂らして再現できるわけもなく。ひたすら、Mmと唸りながら口に運ぶ。悪くない、でも何がが決定的に違う。HAL YAMASHITA、デキる男(笑)
五葉松 ¥11,000(メニュは期間で変更されるようだ)
The World Gourmet Summit 2010 量を抑えた、ショートコース

・徳島地鶏の肝テリーヌ黒糖焼酎 高知生姜の風味 金沢の最中
・三重県伊勢湾の縞鯵カルパッチョ HAL YAMASHITA Style
・神戸牛の雲丹巻き スモークキャビア添え
・道北産牡丹海老&淡路レタスのしゃぶしゃぶ 土佐酢ゼリーがけ
・岐阜県産有機干椎茸とお米のスープ
・熟成神戸牛ロース備長炭焼雲丹昆布ソース
・HAL YAMASHITA & MISO Soup
・福島県産福娘大豆の甘豆腐 香川和三盆の蜜
・世界最高のエクアドル産チョコレートの濃厚ショコラケーキ
・ブレッド&ソース

The World Gourmet Summit 2010とは、
毎年シンガポールで行われる世界最先端の食の祭典である。各国より、一人のマスターシェフが選ばれ、その国の料理を披露する。2010年当店エグゼクティブシェフ山下は日本の代表となり、マスターシェフの称号を与えられ海外の多くの評論家やメディアより、世界のトップランクの高い評価を合わせて与えられた。

2011/07/13

Private lesson3

本日のPrivate lesson備忘録

店舗でのスタッフとの会話を想定した内容だった。
例文を使って会話をするところを崩して、通常の会話で進行する。
商品が持つ機能、日本ではお馴染みの「ドライ」機能について説明する必要があり、肌の水分が蒸発してサラサラにしてくれる機能と言い回したところ、それは「moisture wicking」だと教えて頂いた。その他わりと細かいことだが、最近使われている流行語(特に若い世代)やどの世代でも比較的よく使うようになっている表現をいくつか深堀して教えて頂いた。

I'm down with that.(=I would like that.)
I hate it.(=It sucks.)
これは特に若者の流行語であまり綺麗な表現ではない。
That's sweet.(=That's awesome.)これは皆使う表現。
※上記はUSだけでUKで使われているかは知らないそうだ。