2012/03/29

「公園」という不思議なフィールド

公園には創造性が溢れている、というのは子供の話、公園には創造性が溢れていた、というのが大人の話。公園は実に不思議なフィールドである。子供が1日公園に入れば、相当数の遊びを創りだす、ここでは誰もが遊びの創造者だ。クリエイティビティを失ってしまった? と思っている大人は1日公園で、どれぐらいの遊びを思いつくか試してみるといい。はじめは苦戦するかもしれないが、1つ思いつけば、子供の頃と同じように創造性が溢れ出すだろう。たまには大人も公園に集結して、鬼ごっこでもするべきかもしれない。思わぬヒラメキが仕事にもたらされるかもしれない。

柔軟性を持ち続ける方法

自分には確固たる考えや、信念があり、他者が言うことを受入れられないという人は多いのではないだろうか。石頭では成長機会が限られてしまう。では素直に他者の意見や教えを受入れて成長するためには何が必要だろうか。良き行動習慣(柔軟性を持ち続ける)を身につけるためには、意識的に石頭な自分の行動に拘束力を持たせる必要がある。私も自他共に認める頑固者なので、特にこの柔軟性については注意をしている。私を拘束している行動指針は尊敬する方から以前学んだことだ。2007年頃だったので既に5年間は、この行動指針に矯正され続けている。

・人から薦められたものは、無理ををしてでも即日取り入れる
・「なるほど」と思ったことは、24時間以内に「やる」メドをつける

無意識に、もしくはスローガン的に柔軟性を持とうと思っていても、なかなか実現できるものではないが、こうして文章になっていれば、文章を見るたびに行動に影響を与えることができる。是非皆さんも実践してみてほしい。

ハーバードビジネススクール 生き方と働き方の授業


新体制になり、先週一緒に仕事をしているときに、面白そうだったので買ったということで、直ぐに私も購入してみた。まず直属の上司、次にその上の上司が日頃どのようなインプットをしているかを探って盗むということは、自己成長のために欠かせない「基本的な行動」だろう。そのインプットからどのようにアウトプットが出てくるのかを見ていれば視点や思考でどのようなロジックが組まれているのかがわかるようになる。自分に無いものをどんどん吸収することで成長を担保しないことには、上司を超えるようにはなれない。「盗む」ということに対して大歓迎な人々は多く、質問をすれば丁寧に答えてくれる。盗みをしないと大損である。

2012/03/13

スターバックス 再生物語


【再生物語】
第1部 愛
2001年でハワードがCEOを退きオーリン(その後5年CEO)へ、成功物語からCEO交代までの回顧、オーリンからジムにCEOが交代になり2006年から既存店売上に変調が見られるようになる。2007年水面下で起こっている異変にハワードはCEO復帰の意思を固めてゆく

-スターバックスは中核事業のコーヒーから離れ、
 何を実現したい企業なのか不明瞭になる
-それまでの急速な出店拡大による、スターバックスの
 ユニークさであった、店舗の雰囲気やコーヒーの質、
 スターバックス経験と呼ばれる最大の強みが薄れてゆく中で
 顧客離れが進む

第2部 信頼
2008年ハワードのCEO復帰から、中核事業、原点回帰と事業整理、具体的なアクションプランを策定

-7つのアクションプラン
 ・コーヒーの権威としての地位をゆるぎないものにする
 ・パートナー(従業員)との絆を確立し彼らに刺激を与える
 ・お客様との心の絆を取り戻す
 ・海外市場でのシェアを拡大する*各店舗は地域社会の中心になる
 ・コーヒー豆の倫理的調達や環境保全活動に率先して取組む
 ・スターバックスのコーヒーにふさわしい創造性に富んだ成長を
  達成するための基盤をつくる
 ・持続可能な経済モデルを提供する

第3部 痛み
2008年、スターバックスの歴史の中でもっとも厳しい600店舗の閉店、人員整理を中心に描かれている。設備投資遅れによるオペレーションの非効率性や、収益性を省みない出店の結果、それまでの問題が景気後退と合わせて一気にスターバックスを直撃した。初の赤字計上とハワードの苦悩を描く。スターバックスの価値観で言えば、人員整理はありえないことであり、それをやらなければ事業存続ができないことを受け入れなければならない現実の厳しさが伝わってくる。

第4部 希望
2008年、金融危機の背景を描きながら、今までスターバックスが積極的に自分たちが何者であるのかを表現してこなかったことを反省し、SNS(Facebook、Twitter、WEB)や米国大統領選の時期に流すCMによって人々と交流してゆくきっかけをつかみつつある導入段階を中心に、改革のアクションプランの実行がよくわかる

http://www.youtube.com/watch?v=a2J8KJDsqqY&feature=player_embedded 
(2008年スタバCM)

第5部 勇気
スターバックスの中核事業であるコーヒー事業でのイノベーション(インスタントコーヒーVIA)を中心にスターバックスが本来持っている起業家精神や創造性の部分にフォーカス、2009年までの業績回復を描きながら、急成長し続ける中国市場へのシフトチェンジを描いている。

-経営が永続的に安定することはありえず、景気後退や
 予期せぬ危機的なことが起こるということを忘れてはいけない
-四半期の短期的な業績だけを評価するようなウォール街に
 影響されてしまうことで間違いなく経営判断を誤る
-中核事業の重要さ、但し視野が狭くなると創造性やイノベーションが
 失われるのが現実、このバランスを取ることの困難さ
-コーヒー事業と言えど、テクノロジーや畑が違う新規事業(SNS)
 によって事業展開が変化するのは、人々のライフスタイルが変化するから
-経営再建は、やるべきことさえ決めて、実行することができれば
 顧客が求めている企業ならば必ずリカバリーできるということ

スターバックス 成功物語



【成功物語】
Part1 コーヒーとの出会い ~1987
 ハワードはブルーカラーの家庭に生まれ、貧しい生活の中で幼少時代を過ごす、次第に自分の置かれている状況を客観的に理解できるようになるとともに、持ち前のハングリー精神、向上心で道を切り開いてゆく、大学への進学、優良企業への就職と出世して不自由ない生活を手に入れるが、自分が本当に情熱を注ぎたいものが何なのかに目覚める出会いが起こることになる。スターバックスという片田舎のコーヒーショップとスターバックス事業の輝かしい将来性に魅せられてしまったのだ。ところがハワードはスターバックス事業への参画を拒まれることになる。あまりにも斬新で大胆な発想を持つハワードはスターバックスの創業者にとって危険な存在であった。シアトルの地元に根ざしたスターバックスを全米に展開してゆくことは、スターバックスが持つ風土の希薄か、質の低下を意味することと見られていた。ハワードは、スターバックス事業に参画できない現実を受け入れ、イルジョナーレというコーヒー事業を立上、自らがスターバックスで描いた夢を実現することに挑戦する日々を送る、そこで幸運にもスターバックスを買収するチャンスが転がり込んでくることとなる。

Part2
新しいコーヒー文化を目指して 1987~1992 株式公開前
ハワードがこの時期を「刷り込みの時代」と呼んでいるように、スターバックスの文化や価値観を全従業員に、きちんと伝えることに腐心した時期であった。彼は会社を形作るのは従業員(パートナーと呼び方を変更)であることを幼少時代の経験でよく理解していた。父がブルーカラーで会社から何も期待されず、守られず、仕事に名誉を感じることなく人生を終えることに深く悲しみを感じており、全社員への保険制度、ストックオプション制度をスターバックスに導入する動機を与えている。スターバックス事業の柱はパートナーであることを行動を持って示しながら、ハワードは顧客がスターバックスを第3の場所(人々の交流する場所、コミュニティ)としての機能を果たし、コーヒーと通じて人々の生活を豊かにしてゆくこと、スターバックスで働くことの誇らしさをパートナー達に感じてもらえる企業姿勢を整えてゆく

Part3 起業家精神の見直し 1992~1997 株式公開後
株式上場から、事業拡大とスターバックスの歴史と成功の秘訣を振り返る。コーヒー豆の高騰と、コーヒー価格の値上げをしないで、どう乗り切れるかというような困難や、フラペチーノというヒット商品を生み出した背景など、上場後のスターバックスの軌跡がよく描かれている。上場、事業拡大への設備投資や前準備をしてきたことで事業は軌道にのり、スターバックスは名実ともに人々に愛されるブランドとなった。

私がコーヒーを飲み始めたのは2006年なので非常に日が浅い。当時スターバックスで飲んだり、食べたりしたものは本当に美味しかった記憶がある。またスターバックスの印象と言えば、読書家が多いし、贅沢な時間を使えるような第3の場所としての使い方や、魔法にかかったようなスターバックス経験をしていたことを思い出した。一時期転職を考えていたこともあり、価値観や企業風土に興味があり、スターバックスを調べたこともあったと今になって思い出した。改めて、創業者から語られた事業への情熱は、とても刺激的であった。

-ハングリー精神の重要性、大きなビジョンを成し遂げた人に共通すること、
 逆境から志を立てる、渇望から偉業を成し遂げる人が多い
-リスクテイクをしないと大きなリターンが得られない、
 チャレンジ精神を失ってはいけない
-チームワークで世界を変えることができる
-経営の原理原則はコーヒーでも畑が違うビジネスでも全く同じ
-物作りと人づくりの重要性、Wayや理念