2014/07/05

断食

ムスリムの方々はラマダンという断食月に入って、日の出から日の入までは水も含めて一切口にできない。つまり朝5時半ぐらいから夜7時ぐらいまでは飲み食いできない(しない)生活が1ヶ月続く。専門的な話は他に譲るとして、当然私達の職場にもムスリムの仲間達がハードな仕事をこなす中、断食を行っているのを目にするわけだが、無節操に彼ら彼女らの前で、飲み食いするのはどうかと変に気を使うと、それはそれで妙な距離感ができてしまい。かと言って堂々と飲み食いするのも考えものだ。


ということで、同じように断食に挑戦してみた。これが不思議なもので、意識して断食をしなくても仕事が立て込んでいる時は、朝食後、昼食を取らずにバタバタと時間が過ぎて夜、ということは結構珍しくないのだが、実際に日中飲み食いできない、してはいけないとなると話は別で、葛藤がはじまる。午前11時にはお腹が空くし、喉も渇く、午後2時にはウーウー言い出す始末。日没まで忍耐を強いられることになる。そんな私の姿を見て、ムスリムの仲間達は大丈夫⁈ 頑張って‼︎ と日没まで励まし続けてくれた。断食という共通の体験を全員で共有することで生まれる一体感や人間が兼ね備えるべき忍耐力、謙虚さ、ムスリムの仲間達はこのような習慣や教えを通して生きているのだと、断食という行為から学ぶことができた。

断食を英語でFast、朝食のことをBreakfastと言う、まさに断食をbreakする、破ることの重み、有り難さをはじめて認識することができた。今日から朝食は格別の存在だ。

http://ja.m.wikipedia.org/wiki/ラマダーン



2014/07/04

コーヒー屋さんのちょっとした発明

コーヒー屋さんと言えば、ホットドリンク、アイスとフラペチーノ系のような分類が一般的で、シンガポールにはスタバ以外に結構出店しているチェーンがある。Coffee beanはその中のひとつで、取り扱う分類は先程並べたようなもので、余り細かく気を配ったことはなかった。英語でワラワラ書いてあるので視覚的には目に映っていたが、全く意味を追ってはいなかった結果、衝撃的な光景を目撃することになった。今日注文したのはアイスブレンディッドピュアメロン、平たく言えばメロンフラペチーノだが、ピュアがついているだけに凍らしたメロンやら濃厚なピューレを使うのかと思い、カウンターの中をずっと凝視していたのだが、ブレンダーに氷を放り込み、次に大きめなスプーンで、すり切り一杯。えっ⁈ 粉⁈ 出来上がったドリンクを受け取り早速味見したら濃厚でフワフワ感がある。感動。よくよくプラスチックのカップの文字を読んでみたら、書いてありました。魔法のパウダー、これは大発明、家でも作れるわけだから是非魔法のパウダーも販売してもらいたい。Coffee beanさん、やるね。

2014/07/01

キューブ 教材

小学生の頃、たまたま祖母と買い物に行ったスーパーに展示してあった透明で綺麗な色をしたアクリルのキューブを見て、つい口走った。「これ欲しい」そして嬉しそうに反応した祖母、反応というのは、この透き通った綺麗な色をしたキューブ、正しくは教材を扱う私塾に私を入門させてくれた。嗚呼、花の小学4年生、算数の塾通い…ミリリットル、デシリットル、エトセトラ、エトセトラ…そしてこの色を見ると思い出すアタック25…マス目も25…


2014/06/29

チームを作る力

毎年二回シンガポールでは日本人会主催のドッヂボール大会があり、シンガポール中の日本人小学生1000名がチームを組んで凌ぎを削る。中には各クラスのエース級を集めた大人気ないチームもあるのだが、今回依頼を受けたチームは、そのクラスのエースが引き抜かれた後のメンバーで男の子、女の子比率も半々の、いわゆる凡人を集めたチームだ。チームのコーチになってみて始めて気付いたことは、ビジネスも小学生のドッヂボールでも、勝てる強いチームを作る原理原則、根底にあるものは同じ。ということだ。残念ながら練習も足りず、思うような試合はできなかったが、強いと言われていたチームから勝星を奪えたことは子供達の自信につながったのではないかと思う。コーチという仕事の面白さ、子供達の成長の早さ、可能性を肌で感じることができた1ヶ月間であった。

2014/06/21

とある農村のお話

とある農村のお話。

ある農村では年々収穫高の落ち込みが深刻になっていた。そこで村では協議の末、新しい農具を一括購入することにしたそうだ。購入に際しては村人がおのおの金額を負担することにした、なかには高い買い物だと反対するものもいたようだが収穫高の落ち込みの深刻さゆえ、もはや選択の余地はなかった。しばらくすると村に新しい農具が届き、村人達は早速、新しい農具で、農作業を始めてみた。ところが新しい農具は使い勝手が良いものもあるが、使うのに手こずるものもあり、農具の購入に反対していた村人は、ホラ!言わんこっちゃないと新しい農具に見切りをつけて、村長に負担した金額の返金を求めた。一方で使い勝手が悪い農具の上手な使い方を購入先の商店に問い合わせる村人もいた。季節は移り変わり、収穫の時期を迎えた。結局新しい農具を積極的に活用したおした村人の収穫高は見事に回復し、村長への返金交渉に多くの時間を費やしてしまった村人の収穫高は更に落ち込んでしまったそうだ。

リソースは活用したもん勝ち。

そんじゃーね!(ちきりん風)


2014/02/14

In store shopping experience

2014年3月13日シンガポールのSuntecという店にてIn store shopping experienceというCSRのイベントを開催した。


ことの始まりは昨年、シンガポールにあるAWWAという障がいを持つ子供達が通う特別学校を訪問した際に、子供達が社会に適用するために、買物をする経験や、働くための基礎知識やスキルを習得する為に学校内にある仮想店舗でトレーニングをしているということを初めて知った時に、私達に何ができるのか、このSpecial needsに応えることができないか考えた末に思い付いたアイデアであった。私達の存在意義である店舗、服のチカラで世界を変えることができる可能性を追求できると直感的に思った。

このアイデアを実行するのは店舗スタッフと店を率いる店長で、従来型の本部が決めて参加者を募るやり方はしないと決めていた。実際にイベントが開催される1ヶ月ぐらい前から、店舗の代表、学校の代表、関係者、本部の営業支援メンバーと実行計画やタイムラインについてすり合わせをして、スタートを切った。

店長や店舗の代表、エリアマネージャーは本当に良く考えて準備をしてくれた。はじめは自分の手のひらの中にあった仕事であったが、イベントが開催される前には、すっかりスタッフ達が主催するイベントになっていた。

予定時間を過ぎ、子供達が店の前に列を作り、スタッフ達と挨拶を交わしながら店内に入ってゆく姿を見た瞬間、感無量であった。売り場を回るスタッフと子供達の楽しそうな姿、1つの事を成し遂げた充実した表情、イベントをマネジメントする中で、成長したマネージャー達、本当に皆が輝いていた。こんな素晴らしい仲間と仕事ができて幸せに思う。

今日、私達は服のチカラを見事に証明してみせたと思う。それを成し遂げた君達を誇りに思う。ありがとう。