2018/01/14

仮想通貨シリーズ:KIN / Kik について

TwitterのTLを眺めていたら知らない #Kinを見つけたので少し調べてみました。日本語のリソースが殆どなかったので、おそらく殆どの方は知らない仮想通貨かもしれません。

2017年8月30日 イケハヤパイセンがKinのICOについて触れています。

きたー!注目株の仮想通貨「Kin」の事前登録が始まったよ。 - イケハヤ


あまり詳細に触れていませんが、ざくっと言うと「LINEが仮想通貨を作る」と表現しています。「LINE」と言えば、日本ではお馴染みですね、ユーザー2億で世界で7位ぐらいの規模を誇るSNSです。東南アジアだとタイやインドネシアは浸透してますね。「Kik」はその欧米バージョンでしょうか。実はこちらも2~3億ぐらいユーザーがいます。とはいえ、月間のアクティブユーザー数では「LINE」が7,000万人で「Kik」が1,500万人ぐらいなのでインパクトは「LINE」が上、但し「Kik」の1,500万人という規模感は、トライアルをしていくのには丁度良いのかもしれませんね。もう1点補足すると「Kik」は既に時代遅れ?になりつつあるSNSなのかもしれません。これは完全に個人的な意見ですが、Instagramが台頭している中でうまく「Kik」がポジションを取れないと今後はしぼんでいきそうな気もしています。グローバルでは経済成長している東南アジアの特定のマーケット進出に「LINE」も力を入れていますし、屋台骨の「Kik」がグローバル展開していかないと、Kinの活躍の場も限定的になるのではないでしょうか。












で、今週に入って「LINE」が仮想通貨を採用する情報がちらほら流れておりますが、噂ではRipple(XRP)やNEMなんかが有力候補なんじゃないかとTweetされています。基本ポイントを導入しているようなSNSは仮想通貨との愛称は抜群で、既存ビジネスに取り込みやすいですよね。「LINE」にできるなら「Kik」でも同じことができるのでは? と思ったわけです。規模感も同じですし。ところが、このKinについての情報が全く入ってこないのが不思議だと思いって調べていくと、紆余曲折あったことがわかります。


要するに
  • ICOへの参加条件が厳格すぎて資金集めに苦労した、調達目標も高すぎて失敗
  • 中国、カナダからのICO参加の規制
  • Kinを手に入れられる取引所がたったの2ヶ所
昨年のICOではヘッジファンドと呼ばれているPolychain CapitalPantera CapitalBlockchain Capital も購入をしているので基本的にポテンシャルはありそうなものだが、現時点でもKinを購入できるのは、たったの2ヶ所。

ここ⇒ MERCATOX と この⇒ EtherDelta です。
※ちなみにEtherDeltaは、不評(使いにくい、対応悪い、サイトダウン等)
※どちらも日本語対応なし

このKinという仮想通貨、客観的に見ると世に出たくないとしか思えないぐらい露出していない。主要仮想通貨取引所での取扱なし、派手なマーケティングなし、日本語圏だと検索に引っかかるのは数件のみ、英語圏(Quoraにちらほらスレがある)でようやく情報を吸い上げられるレベル。調べてわかったことは、どうやらインプリはETH(Ethereum)ではなくXML(Stellar)を採用する方針のようです。理由としては、現状のETHではKikポイントのやりとり(ボリュームが大きい)に支障をきたすリスクがある為、Rippleのような企業や銀行取引用ではない、C2C決済に適したStellarの導入がKikポイントの後継にあたるKinへ代替するには、1つの条件になっているのではないでしょうか。Stellar待ち笑

またKinがブレークスルーする為の課題としては、大量の発行枚数で桁が1つ違います。兆。この出回り過ぎているコインはロックアップするか、バーンすれば良いことなので、創業メンバーの決めの問題なんですが、ずっと沈黙を続けている、このKinって仮想通貨は一体何者なのでしょうか。ポテンシャルも高そうで、インプリできる土台もあるのに、ひっそりと場末の取引所で一部の熱狂的ファンにガチホされてそうなコイン、謎は深まるばかりです。とは言え、仮想通貨界隈1週間に起こる浮き沈み、事件事故等、鬼のようなスピード感と濃度なので、未だか未だか、もう駄目なんじゃないか、みたいなコメントは良く見かけますが、KinのICOは2017年9月なので4ヶ月経過したところですね。そう考えると本格的な始動は各仮想通貨プロジェクトのトップの方針にもよりますが、半年単位ぐらいでレビューしていっても十分な感じがします。

実際にここ⇒ Insights from Kin Initial Product Launch にアプデあり
(活動してますね笑)

英語圏には情報結構あります

まぁメジャー仮想通貨VCが3社入っている案件でICO後の価格上昇でビジネスを回しているわけなので、虎視眈々とビジネス拡大の準備は進めていそうですよね。Kinについても謎が多く全く腑に落ちていないので、もう少し調べて見ようかと思います。ではまた。

※本文に記載しているVC名にそれぞれ2017年の記事にリンク貼っているのでご参考に。

最後に
韓国で仮想通貨禁止の記事が流れたことが原因だと思いますが、UKの仮想通貨取引所のMERCATOXのチャットを見て下さい。なぜか韓国語!! これ、完全に海外仮想通貨取引所に資産隠しをしようと流れ込んできているってことですよね…先週はUKの方々しかチャットしておりませんでした。凄いですね、ご苦労様です。