2009/03/04

中国経済の展望について

世界全体が史上初の不況に陥っている。経済学者はあれこれと世界情勢を俯瞰しながらメディアで、様々な提言をしているようだ。今週は中国経済の現状と展望について熟考してみようと思う。福祉や保険のシステムが脆弱な中国では不安定な未来に備えて貯金を行なうため、貯蓄率は諸外国に比べて高い。つまり消費に向かえるはずのお金が塩漬けになっているわけだ。輸出に頼った経済成長(日本のように)では中国経済は外的要因に依存することになるため、基本的には内需を刺激することが有効だと思われる。但しケインズ型の公共投資が主であるバラマキでは中国政府が期待するような効果はあがってこないだろう。中国の足元の問題は失業率の上昇と社会不安の拡大による暴動や社会混乱だ。中国政府の命題は共産党による一党支配の継続に他ならないわけだから、党への不満の高まりや不信任は致命傷になる。種火は早めに消したいだろう。

雇用の創出と福祉、保険の充実、中国人よ消費せよ。