香港から日本に戻り、いよいよ現場に入る日が近づいてきた。方々から情報を集め、現状の日本はどのようになっているのか下調べしてみたが、単純に危ないと感じている。我々の仕事は極論ずれば、売上を取り、利益を残すこと。当然利益を最大化するためには経費を圧縮すればよいのだが、この経費で一番コントロールしやすいのが、販管費の中の人件費だ。ここに前提条件がつく、お客様が満足できる売場を提供すること。またサービスレベルを維持または、向上させること。人件費を抑制すれば、労働集積型、特に小売業では、現場にダイレクトに影響が出るのは当然、そこを工夫したり、上手にバランスを取るのが肝なのだが、言うほど簡単ではない。現在の日本は依然と比較しても圧倒的にやることが増えている。やることがとてつもなく増えているのに、人件費は異常なほど抑制されている。
ここに焦点を当てて考えてみたのだが、「延長線上の成長」では補いきれないのではないかと思っている。やり方自体を変えないと、アルバイト1名分を残業代がほぼ皆無の店長が残業してカバーしてどうにかなるレベルではない。このような日々を繰り返すと店長の生活とことんは疲弊し、世界と戦えるような自己研鑽などはできず、みすみす店長という一番層が厚いマネジメント集団の成長を止めているようなものだと感じている。たとえそこを突破しても、延長線上の成長では限界がある。イノベーションが不可欠であるが、イノベーションには、それなりのインプットと知恵が必要になる。全体感言えば相当危ない状態だ。
私個人に目を向ければ「延長線上の成長」から環境の変化を利用して、速やかに見えていない突破口へチームをリードしてゆく必要がある。今日はそんな突破口について随分と考えた。
2009/08/21
延長線上の成長
ラベル: 仕事