ノードストロームの伝説のサービスがいかに醸成されたのか、その背景に迫る素晴らしい一冊。
仲間にはできる限り全てのことを伝えなさい。
知れば知るほど、彼らはよく気付いてくれるようになる。
ひとたび気遣いできるようになれば、
放っておいても彼らは進んでやってくれる。
これはサム・ウォルトンの言葉。
美徳は、訓練と習慣の賜物である。
我々はあらかじめ美徳が具わっていたり、
卓越した能力があるから正しい行動ができるのではなく、
正しい行動をするからこそ、美徳や卓越した能力が得られるのである。
我々が何であるかは、
我々が繰り返し何を行なったかによって決まるのである。
それゆえ、美徳は行いではなく、習慣なのである。
こちらはアリストテレスの言葉。
伝説のサービスの主役は他でもない、現場の最前線に立つスタッフであり、
彼、彼女らに期待すること、良き習慣を持続することこそが伝説のサービスを
生み出す最初の一歩である。
事実を見つめれば、およそ私達の会社の一番低い賃金で働いている人々が
顧客が抱く自社のイメージを決定付ける全ての真実の瞬間に携わっている。
この現実を強烈に認識すれば、私達マネジメントが集中すべき仕事は
会社の主役であるスタッフがどれだけ働きやすく、活き活きと仕事ができるか
ということに収束してゆく。
伝説のサービスを実現できるマネジメントと企業に必要なのは3つ
①スタッフを信頼し、最大限働きやすい環境を提供する。それを心から実践する
②リーダーによる率先垂範、誰よりも誠実に顧客と従業員に奉仕する
③体系的に本書を理解し再現性を発揮できるようになる。
私がおかした間違いは①、ヒトのできない点ばかりを見つけるようなスタンスや、できないものは去れというような100年前の化石思考パターンでは、本当に顧客が感動するようなサービスを提供できるマネジメントや企業には到底なれるわけがない。それはただのスローガンでしかない。香港に来てから、このような思考パターンに陥ってしまった。ここ3ヶ月は意識的に矯正してきたので、ほぼ元に戻ったが、非常に危ない思考パターン、行動パターンであり、これからも十分用心しようと思う。
2009/08/08
サービスが伝説になる時
ラベル: 読書