2008/06/05

仕組み仕事術


才能とは努力を継続させる力であり、継続は力であり、成果を導く最良の手段かもしれない。思うように成果があがらないのは、仕組みに問題がある可能性が高いから、良く確認すると原因をつかむことができる。一番大切なのは、努力を継続させる仕組みを自分自身が仕組んでいるかという点。才能に頼らないというのは、努力を続けられるのが強い意思という個人の能力の差によるものである場合は、見直すべきだろうということ。つまり誰でもできるようにしてしまうのが、仕組みの本質である。


自分には、どんな仕組みが働いているのか考えてみた。毎週のレポートは、多数の社内外の方にコミットしているので、怠け心を強制排除させ、自動的に毎週継続的に学ぶ努力、習慣という仕組みに落とし込まれている。これは完全に意図的に仕組んだものだ。途中で投げ出したらカッコ悪いってだけで人間しぶとく実行するものです。健康維持の仕組み、毎朝野菜ジュースを1本飲む、夜は100%フレッシュのオレンジジュースでビタミンを取る、食事で迷ったら肉より魚と野菜を自動的に選択する。生活費で言えば、1食当たりの予算は30香港$を目安に上限は80香港$、1日144香港$におさめるなど、実はいちいち考えたりしなくてもいいように仕組み化していることが非常に多い。後半は誰でもできるレベルに完全に落とされている。これが仕組みの持つ強みなのだろう。


この本で取り入れようと思ったのは、アウトルックの活用方法である。これは本部インターンの時に私も活用していたのだが、こちらに来てから使用する機会が減って使っていなかったが、かなり有効だと思ったので、早速次の出勤から実行してみようと思う。なるほど!そんな使い方もあるのかと関心した。記憶力に頼らないという仕組みの充実もしてゆかないといけないことを具体的な施策を知ることで肌で感じることができた。記憶力に頼らない仕組みは、例えば私の場合はお勧め本や、読みたい本は即アマゾンのカートに放り込む、こうしておくことで、記憶から消去しても問題はなくなる。要するに外部メモリの役割をしてもらっている。またグーグルアラートも同様に気になるキーワードは登録しておくことで勝手に情報が集まってくる、更に有益で後から使う情報は「あとで」を使ってページごと記憶してGmailに飛ばしておく、これもまた重要な仕組みなのだ。そしていざ、情報をまとめるときに必死に頭を使う。この時が一番厳しく、苦しい瞬間で自分の付加価値がここではじめてアウトプットされることとなる。そう考えると、随分と多くの仕組みの中で生きていることを実感する。


振り返ると上司がコミットメントしている姿を見たことがない、また共有してもらった記憶もほとんど皆無。おそらく上司はその上司に対してコミットメントしているのだろうけど、本来は部下にコミットメントしている内容を共有したり、もしくは部下にコミットメントすることも、自分を動かす仕組みとして、非常に大切なのではないかと思う。自分を動かす仕組みにはまだまだ改善の余地は残されているということだろう。逆に突発的な仕事の振られ感があっても、仕組まれ感がないということは、仕事としては厳しい状況にあるのかもしれない。


最後にまとめ部分を抜粋、
「仕組み」で考える人はこうしている“7つの習慣”
①楽することにこだわる
②シンプルに考える
③記憶せずに記録する
④わからないことは聞く
⑤自分の時間を時給で判断する
⑥うまくいっている人の真似をする
⑦自分を「型」にはめる

世の中は、じぶんがつくった「仕組み」で動くか、
他人がつくった「仕組み」で動くか、どちらかです。
自分でつくらなければ、一生、他人がつくった「仕組み」に
コントロールされて生きることになります。
自分を動かすルールは、自分でつくるのです。


何かを実行するのに異常に労力が必要なひとや、何をやっても三日坊主のひとは一度読むといいかもしれない内容が詰まった本です。忙殺される毎日にSay Goodbyeしたいなら、忙殺していることに頭を悩ますよりも、忙殺されないための仕組み作りに頭を使うべきだ、ということなのでしょう。