2010/02/10

高級ショコラのすべて




知られざるショコラの真実と言ったところだろうか、病み上がりのため、ビジネスではない本を探していたところ、丁度バレンタインも近いということもあり、「ショコラ」(仏)「チョコレート」(英)について、目に留まったので、読んでみました。小椋三嘉さん著書「高級ショコラのすべて」は、最近あちこちで見かける高級ショコラの専門店や、チョコレートに関する基本的な知識から、通しか知らないような知識をまとめている一冊で、身近なだけに知っていれば、ライフスタイルに華を添えることができる内容となっている。内容が内容だけに、チョコレートを食べたくなると思い、本を購入した後、手頃なチョコレートを買い漁って帰宅した。

口に放り込むと、舌の上でトロンととろけて、口の中いっぱいにチョコレートの風味が広がってゆくのは、チョコレートに含まれるカカオバターの融点が、ヒトの体温に近いという偶然が生み出す甘い奇跡ということを実は私達はあまり認識していない。チョコレートと言えば、ベルギーやスイスが有名だが、カカオの産地というわけではなく、カカオの産地を植民地として持っていたことがないのに、なぜ?!という疑問を持たずに、当たり前のようにスイスチョコレートを味わうのは、やはり粋ではない。1998年にヨーロッパを一周したときは、貧乏旅行だったため、ベルギーの美味しそうな高級ショコラのショーウィンドウを眺めながら旅を続けていた記憶がある。スイスもしかりだ。確か袋詰めの値ごろなチョコレートを購入して餓えを凌いだ記憶がある。とても美味しかったのを舌と脳が記憶している。世界初のチョコレートを生んだ発明の連鎖が、この地で成されたことが、その後のチョコレートの歴史に多大な影響と、伝統を育むこととなる。詳しくは本著を読んで頂きたい。またチョコレートは美と健康の強い味方であることもよく知られた事実だが、間違った知識も出回っているので注意したい。チョコレートの効能に集中力を高める効果があるということで、キャスターの滝川クリステルさんも、仕事の前にチョコレートを食べる習慣があるそうだ。これは驚き。

木の幹に直接実をつけるカカオ(テオブロマ・カカオ:ギリシャ語で神様の食べ物)は古代中南米、マヤ文明よりも、前のオルメカ文明の頃から、カカオドリンクとして特権階級の王侯貴族の間で親しまれていたようです。今では高級ブランドのショーウィンドウにも並んでいる「高級ショコラ」として私達の口に運ばれる、なんとも不思議な神様の食べ物。2月14日に愛を語るのもいいですが、チョコレートの歴史を紐解くのも如何でしょうか。高級ショコラとは無縁の私なので、味がどうなのかは、わかりませんが、著者の小椋三嘉さんには、香港の「VERO」にも足を運んで頂きたいと思います。

本ブログでも過去にお勧めしている「チョコレート工場の秘密」ここでは香港で、美味しいショコラシューを頂くことができる秘密の工場を紹介している。その他「チョコレートの分類」にも触れている。