2008/05/12

ひとりになると分かること。

昔から、ひとりになって分かることが多い。幼少時代託児所に預けられたり、夜、ひとりで留守番したりしたことで、親のぬくもりと儚さを知り、引越しや転校を繰り返すことで、どこでもなんとかやってゆける人間関係の作り方を知り、日本を初めて離れたとき、自分の未熟さを知り、二度目に離れたとき、生きることの素晴らしさを知り、そして今、家族と離れて家族の大切さを知る。振り返ると人生の中で必ず一人になる時間があり、そこで必ず精神的な成長をしている。今日は母の日だ。香港では飲茶、主に昼食に招待して皆で食事をしたり、もちろん花を贈ったりするのが習慣で、こちらは日本と同じ。少し違うのは一緒に食事をすることぐらいか。よい習慣だと思う。そんな姿を見ていてふと母親に電話をしたくなった。「ありがとう」を伝えたい。日本にいたらわざわざ電話をして有難うは言わないだろうと思ったが、こうして家庭を持ち、働けるのも親あってのことだ。色々あったが、とても感謝している。ひとりになると、なぜ何かが見えてくるのか。それは向き合う相手が自分に限定されるから、己を知る機会が増えるからかもしれない。