2009/05/14

多読術

人々はなぜ書を求めるのだろうか。面白いから、それ以外に何か理由はあるのだろうか。書を求めない人は、その面白さに気付いていないだけであって、それ以外に何も理由はない。この面白みの境界線を超えると、歯ごたえのある難しい書の合間にファーストフードのような顎を弱体化させるような書物も心地よく味わえるようになるというのは、私の経験談である。これを術とか方法論という類で話すというのは、疑問を感じる。ブログの記事でも紹介されている、松岡正剛さんの事は、恥ずかしながら知らなかったのだけれども、千夜千冊とは驚き。読書とは編集だというのは、松岡正剛さんの言葉ですが、読書といふものは、兎にも角にも人生を豊かにする類のものであることには違いない。だからこの世には読書家と呼ばれる人々が多数存在しているわけである。心貧しき読書家、哀れな読書家、読書家餓死するなんて事は聞いたことがない。読書には生きるための知恵がたっぷりと隠されている。