店長職についている方なら、また、おそらくビジネス世界にいる方なら、この数字を分析することから無縁な方はいないはずです。
この数字を読み解く作業というのは非常に時間を要するもので、読み方の度合いや範囲は、それこそいかようにも変化させることができるものだと思います。
週単位でマネジメントする商売なら先週の売上げや粗利、在庫の状態、単品の動向を踏まえ、他店や全社平均、地域の平均値など様々な情報を確認し、次の商売のために新たな数字を仕込む(発注とか)それぞれ役職によって、このBI(ビジネス・インテリジェンス)のレイヤー(階層)は異なるものの絶対に避けては通れない仕事のうちの1つです。
先週の実績の定量情報、先月の実績の定量情報、四半期の、半期の年間のと検証する数値のスパンも選択できるため、広範囲かつ数字を分析する上での基準も対象によって柔軟に変化させなければなりません。
各企業が有するシステムで簡単に数値を確認できる情報はあるものの、それは単なる数値の羅列にすぎず、その数値をどうやって読み解くかが、個人のスキルと生産性に左右されるのです。
つまりシステム上で確認できる数字は加工されているようで全く加工されていない情報であり、そこに意味を持たせるのは私たち自身であるということを強く認識しないといけません。
そして私が言いたいのは、その加工を迅速にやるということ。
これは私が数字を分析する訓練をはじめた。
店長候補者時代よりも、もう少し前、AL契約で今の会社に勤めていたとき、1つの部門を担当することになったときから考えていたことです。
とにかく時間がかかりました。
たった1つの部門の数値を見るのに2時間~3時間は使っていたと思います。
店長になったら、単純にこの14倍、地区をまとめる地区長なら更に94倍の時間を要する計算になります。幸いにも数値を見る時間を私は私の経験値と見る視点を養うことで個人としてのスキルアップによる時間短縮ができましたが、そこから先は店長になっても飛躍的に効率化する、生産性をあげることが難しいことに気づきました。
そこで挑戦したのが、マクロというアプローチでした。
営業部の店長がシステムエンジニアのようなアプローチで仕事をするという発想です。
つまりコンピューターの力を使って実現しようとしたのは、自分が頭の中で考えることをコンピューターにやらせてしまおうでした。
当時の上司(店長)が使っていたマクロに興味を持ち、徹底的に学ぼうと思いたくさん本を読んで実験していたのを今でも覚えています。
そんな試行錯誤から6年経った今では、瞬時に自分が考えているのと同じように数値を加工してくれるプログラミングができており、非常に短時間でポイントとなる数値を一瞬のうちに発見でき、かつ非常に広範囲をカバーできる仕組みを作り上げました。
60店舗分ぐらいなら6年前の自分が使っていた時間ぐらいで要点をまとめあげて、戦略を示すことができるようになりました。
仕事のアプローチには様々な方法があり、デザイナーだから数学とは無縁というような固定観念にとらわれては、よいデザインは描くことができないのだと思います。
私が整えた仕組みの考え方と類似している考え方が書いてある記事です。
興味がある方はどうぞご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20070217/1171679191
2007/08/16
定量情報の分析について
ラベル: 仕事